【防災士が解説】地震後“ガスの復旧作業で絶対やってはいけない”5つの行動|火災を防ぐための初動ポイント

地震が発生すると、多くの家庭でガスが自動停止します。
これは安全のための仕組みですが、復旧作業を誤ると火災や爆発につながる重大な事故になることがあります。
ここでは、地震後にガスを再開する際に“絶対やってはいけない”行動を5つに絞って解説します。


■ ① ガス臭さを確認せずに元栓を開ける

地震後は配管のズレ・破損によりガス漏れが起きやすい状況です。
ガス臭い状態で元栓を開けると、着火の危険が一気に高まります。

● 甘い匂い
● プロパン特有の匂い

これらを少しでも感じたら、絶対に触らずガス会社へ連絡してください。


■ ② 火の近くでガスの操作をする

復旧確認のために“火をつけた状態”で操作する人がいますが、これは非常に危険です。

● 調理中の火
● ライター
● ストーブ

ガス漏れがある状態で火を扱うと即時着火の危険があります。

作業中は必ず「火を完全に消す」ことが大前提です。


■ ③ メーターの安全装置を理解せず、無理に復旧しようとする

ガスメーターには、地震時に自動停止する安全機能があります。
しかし、復旧手順を無視して再開しようとすると、再停止や事故につながります。

誤った例:
● ボタンを何度も連打
● すぐに元栓を開く
● 確認せずヒューズガス栓を触る

復旧作業は「正しい手順を一度だけ」が鉄則です。


■ ④ 換気をしないままガス機器を試運転する

室内の空気がこもった状態でガスを使用するのは危険です。

● 漏れたガスが溜まっている
● 配管の傷がわからない
● 不完全燃焼の危険

窓を開け、風の通り道を確保してから確認することが重要です。


■ ⑤ 不安があるのに“自己判断で”使い始める

地震後のガス設備は、見えないダメージが潜んでいることがあります。

● 配管の細かなヒビ
● 継ぎ手の緩み
● 経年劣化との複合ダメージ

少しでも違和感がある場合は、自己判断で使わず、必ずガス会社の点検を受けてください。
安全確認が取れるまでの間は、カセットコンロが最も安全で確実な代替手段です。


■ まとめ

地震後のガス復旧は「慎重すぎるくらいでちょうどいい」作業です。

● ガス臭を無視しない
● 火の近くで操作しない
● メーターを乱暴に扱わない
● 必ず換気をする
● 不安があれば点検を依頼

この5つを守るだけで、地震後に多発する火災事故を確実に防ぐことができます。
家族の安全を守るために、復旧作業は“正確・冷静”が最大の武器です。

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