災害時に注目されるのは、
水・食料・電気といった「目に見える不足」です。
しかし現場で見落とされがちなのが、
湿度の低下という静かなリスクです。
■① 災害時、室内は極端に乾燥する
災害発生後は、
・暖房を優先して換気をしない
・停電で加湿器が使えない
・人が多く集まり空気が循環しない
こうした状況が重なり、
室内湿度は急激に下がります。
冬場の避難所では、
湿度30%以下になるケースも珍しくありません。
■② 乾燥が引き起こす健康リスク
湿度が下がると、
・ウイルスが長時間空気中に漂う
・喉や鼻の粘膜が乾燥し防御力が低下
・咳、喉の痛み、脱水が進行
といった影響が出ます。
特に高齢者は、
「乾燥=体力消耗」に直結します。
■③ 感染症は湿度が低いほど広がる
インフルエンザや風邪は、
湿度40〜60%で感染力が下がることが知られています。
逆に乾燥した環境では、
・飛沫が長く浮遊
・ウイルスが不活性化しにくい
という状態になります。
災害時こそ、
湿度管理は重要になります。
■④ 災害関連死と湿度の関係
災害関連死の多くは、
・肺炎
・感染症
・持病の悪化
です。
これらの背景には、
乾燥による免疫低下が隠れています。
湿度対策は、
「命をつなぐ行動」でもあります。
■⑤ 加湿器がなくてもできる対策
停電時でも、
・濡れタオルを室内に干す
・洗濯物を室内干しにする
・やかんや鍋で湯を沸かす
といった方法で、
簡易的に湿度を上げることができます。
特別な道具は不要です。
■⑥ 自律型避難に必要な湿度感覚
湿度は、
誰かが管理してくれるものではありません。
・喉が乾く
・空気が痛い
・咳が出る
こうした違和感に気づき、
自ら対策できる人が必要です。
これが自律型避難の一部です。
■⑦ 在宅避難でも同じ問題が起きる
在宅避難では、
・暖房を強く入れる
・換気を控える
・水の使用を減らす
結果として、
室内は極端に乾燥します。
「家にいるから安心」ではありません。
■⑧ 湿度は備蓄リストに入らない盲点
防災備蓄には、
・食料
・水
・ライト
は入っていても、
湿度の視点はほぼありません。
しかし、
湿度は確実に体調を左右します。
■まとめ|乾燥に気づける人が場を守る
災害時、
湿度は誰も教えてくれません。
気づき、声をかけ、
小さな工夫を積み重ねる。
それが、
災害関連死を減らす現実的な一歩です。
防災とは、
空気と体の変化に気づく力でもあります。

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