【防災士が解説】要介護者の避難はどうする?家族が“必ず準備しておくべき”5つのポイント

要介護の家族がいる場合、災害時の避難は想像以上に難易度が高くなります。 mobility(移動)、服薬、トイレ、コミュニケーションなど、通常の避難行動では対応できない場面も多くあります。ここでは、要介護者を安全に避難させるために、家族が必ず押さえておくべきポイントをまとめます。


■ ① 避難は「早期行動」が絶対条件

● 避難指示が出る前
● 雨が弱いうち
● 夜になる前

要介護者は行動に時間がかかるため、一般の避難基準よりも「2段階早く動く」ことが鉄則です。


■ ② 介助が必要な場合の“持ち物リスト”

● お薬手帳・服薬セット
● 介護用おむつ・パッド(多め)
● 使い捨て手袋
● 口腔ケア用品
● タオル・ブランケット
● ゼリー飲料・飲料水
● 歩行補助具(杖・シルバーカー)
● 常時使用している医療機器
● 体を拭くウェットタオル

介護用品は避難所で即時入手できないことが多く、自前準備が重要です。


■ ③ 避難手段の確保(徒歩・車・支援避難)

● 徒歩:段差・スロープの確認が必要
● 車:早期避難であれば安全性が高い
● 支援避難:自治体の「避難行動要支援名簿」に登録しておく

特に名簿登録は、災害時に職員の支援を受けやすくなるため必須です。


■ ④ 避難所では“生活スペースの確保”が最優先

● ベッドの確保(可能なら段ボールベッド)
● 出入口近くは避ける
● トイレ動線に近い場所を選ぶ
● 介護者が休める体制を整える

要介護者が疲れやすい環境では体調悪化のリスクが高くなります。


■ ⑤ トイレ問題を最優先で解決しておく

● ポータブルトイレ
● 介護用尿パッド
● 携帯トイレ
● 夜間用ライト

災害時、トイレ環境は最も早く悪化するため、早期準備が命を守ります。


■ まとめ

要介護者の避難は「一般の避難より2倍の準備・2倍の早さ」が欠かせません。
持ち物・避難手段・生活スペース・トイレ対策を事前に整えることで、避難時の混乱を大幅に減らすことができます。
家族全員で“平時からの話し合い”を行うことが、命を守る最大の防災行動です。

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