災害時、最も影響を受けやすい存在が子どもです。体力や判断力が未熟なだけでなく、環境の変化に強いストレスを受けやすい。防災士として現場を見てきた立場から言えば、「子どもは大人の想定を簡単に超えてくる」という前提が欠かせません。
■① 子どもは災害を理解できていない
地震や豪雨が起きても、子どもは危険性を正しく理解できません。泣く、固まる、逆に走り出すなど反応はさまざまです。大人の常識がそのまま通用しないことを理解する必要があります。
■② 避難行動で子どもが足を引っ張る現実
避難は時間との勝負ですが、子どもは歩くのが遅く、疲れやすい。現場では「大人の想定通りに動けない」ことで避難が遅れるケースを何度も見てきました。これは責められるべきことではなく、前提条件です。
■③ 子どもは音・光・混乱に弱い
サイレン、怒号、暗闇、人混み。これらは子どもに強い恐怖を与えます。パニックになった子どもを落ち着かせるには、日頃からの声かけや関係性が大きく影響します。
■④ 避難所生活が子どもに与える影響
避難所では、騒音、睡眠不足、食事の変化が重なります。実際に、体調を崩すだけでなく、夜泣きや無気力になる子どもも少なくありません。見えにくい心のダメージが長引くこともあります。
■⑤ 防災教育は「教える」より「慣れさせる」
子どもに防災を教えるとき、知識より体験が重要です。防災士として感じるのは、「知っている子」より「やったことがある子」の方が圧倒的に動けるという事実です。
■⑥ 家庭内ルールが命を分ける
「地震が来たらここに集まる」「名前と住所を言える」など、家庭内でのルールは命を守ります。現場では、これができていた子ほど落ち着いて行動できていました。
■⑦ 防災士が見た子どもに関する失敗例
実際に多かったのは、「大人の都合で行動を急がせた結果、子どもがパニックになる」ケースです。また、行政側が言いにくい本音として、子どもへの配慮が現場で後回しになる現実もあります。
■⑧ 子どもを守る防災は日常から始まる
特別な訓練よりも、日常の中で「一緒に考える」ことが大切です。散歩中に危険な場所を確認する、それだけでも立派な防災教育です。
■まとめ|子どもは「守られる存在」では終わらない
子どもは守る対象ですが、将来は自分で判断する存在になります。
結論:
子どもの防災力は、大人の日常の行動で決まる
防災士としての現場経験から言えるのは、子どもを特別扱いせず、日常に防災を溶け込ませている家庭ほど被害が小さかったという事実です。子どもを守る防災は、家庭から始まります。

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