【防災士が解説】防災×停電|停電は「暗さ」より“生活の連鎖停止”が怖い。最初の24時間で勝負が決まる

停電は、電気が消えるだけではありません。照明、冷暖房、通信、調理、給湯、トイレ、治安まで、生活の基盤が同時に止まります。だからこそ備えは「何を買うか」より、「止まった瞬間に何を優先するか」を決めておくことが大切です。


■① 停電で最初に起きるのは“情報の孤立”

スマホは使えても、基地局の障害や混雑でつながらないことがあります。テレビも見られない。こうなると「今どこが危ないのか」「いつ復旧するのか」が分からず、不安が一気に増します。停電対策の最優先は、情報を取り続ける仕組みです。


■② 最初の1時間でやるべき“家の安全確認”

停電直後は慌てて動きがちですが、まず火の元とブレーカー周りを確認します。地震や漏電が絡むと二次災害の入口になります。懐中電灯を先に確保し、足元を照らしながら動く。これだけで怪我は減ります。


■③ 明かりは「手持ち」より「置き型」が強い

懐中電灯だけだと、両手がふさがります。停電時に本当に便利なのは、ランタンや置き型ライトです。台所、トイレ、玄関、寝室に“置きっぱなしの灯り”を作ると行動が速くなります。ヘッドライトは避難や作業の相棒になります。


■④ 冬の停電は「低体温」が最大リスク

冬の停電で危ないのは寒さです。室温が下がると体力が奪われ、判断力も落ちます。毛布、寝袋、アルミシート、カイロ、重ね着の順で体温を守ります。暖房が止まった部屋で無理に過ごさず、家の中で“暖かい部屋に集約する”のが現実的です。


■⑤ 調理は「火」より「洗い物」と「保存」が詰む

停電で冷蔵庫が止まると、食材の傷みが早まります。最初の段階で冷蔵庫は極力開けない。食事は、加熱が必要なものより、常温で食べられるものに切り替えると崩れません。紙皿やラップで洗い物を減らし、水の消費も抑えます。


■⑥ 充電は「全員が同時に」やると破綻する

停電時、家族が一斉にスマホを充電し始めると、モバイルバッテリーはすぐ枯れます。充電は優先順位を決めるのが正解です。連絡手段、情報収集、照明、医療機器の順で割り当てます。充電ケーブルは意外と不足しがちなので、複数本を固定配置しておくと揉めません。


■⑦ 防災士から見た実際に多かった失敗

「停電=とりあえず車で充電」という行動が連鎖して、近所が一斉にエンジンをかけ、排気・騒音・近隣トラブルになった例を見ました。車は便利ですが、場所・換気・時間のルールがないと逆にストレスが増えます。使うなら、短時間・屋外・安全確認を徹底するのが前提です。


■⑧ 今日からできる“停電に強い家”の最短セット

置き型ライト(ランタン)とヘッドライト、乾電池、モバイルバッテリー、カセットコンロ、保温具、常温食、簡易トイレ。このセットがあるだけで、停電は「耐えられるイベント」に変わります。買い足す前に、家の中で“どこに置くか”を決めるのが最初の一歩です。


■まとめ|停電対策は「暗さ」ではなく“生活の優先順位”を決めた家が勝つ

停電時に強い家庭は、道具の数ではなく、優先順位が決まっています。明かり、情報、体温、食事、充電。この順番を家族で共有しておくと、最初の24時間が安定します。

結論:
停電は「何を優先するか」を決めた家庭ほど、混乱せずに生き残れる。

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