【防災士が解説】避難所の“高齢者ケア”で家族が知っておくべき重要ポイント

避難所生活では、高齢者が最も体調を崩しやすく、命に関わるリスクも高くなります。特に、足腰の弱さ・持病・薬・トイレ問題など、平常時には問題がなくても、避難環境では一気に負担が増えます。ここでは、高齢者を守るために家族が知っておくべきポイントをまとめます。


■ 高齢者は「避難所の環境変化」に最も弱い

● 温度変化
● 硬い床や段差
● 生活リズムの乱れ
● 騒音・人混み
● トイレが遠い
● 服薬タイミングが乱れる

これらが重なり、体調悪化の原因になります。


■ 避難所についたら最初にやるべきこと

● 椅子・段ボールベッドの確保
● 出入口から離れた静かな場所へ
● トイレへの距離を確認
● 必要物品をすぐ出せる位置に置く

特に段ボールベッドは、床で寝るより体調悪化を大幅に防げます。


■ 高齢者に必須の持ち物

● お薬手帳・薬(1週間分)
● 飲料水
● 上着・ブランケット
● 使い捨て手袋
● ウェットタオル
● 履き慣れた靴
● 転倒防止のシルバーカー

薬の確保は特に重要で、避難所ではすぐに調達できません。


■ 避難所で起きやすい体調トラブル

● 脱水
● 低体温
● 便秘・下痢
● 不眠
● めまい
● 血圧の変動
● エコノミークラス症候群

小さな変化も早めに家族が気づくことが大切です。


■ 家族ができるサポート

● 食事・水分のタイミングを管理
● トイレの付き添い
● 夜間の移動は必ず一緒に
● 靴を脱ぎ履きしやすい環境づくり
● 必要に応じて医療スタッフへ相談

避難所では高齢者は“助けを求めにくい”ため、家族の声掛けが重要になります。


■ まとめ

高齢者の避難は、体調管理と生活環境の確保が最優先です。
段ボールベッド・薬の確保・水分補給など、基本を徹底するだけで体調悪化のリスクは大幅に減ります。
避難所では家族のサポートが命を守る大きな力となります。

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