【防災士が解説】登山で命を守るための“安全知識”|初心者ほど知っておくべき基本の防災テクニック

登山は自然を全身で感じられる最高のアクティビティですが、
同時に 遭難・ケガ・低体温・迷子・天候急変 などのリスクが常に存在します。

防災士の視点から「登山で命を守るために必ず知っておくべきポイント」をまとめます。
初心者でも、これを知るだけで安全性が一気に高まります。


■ 登山で最も多い事故は?

① 道迷い
② 転倒・滑落
③ 疲労による行動不能
④ 天候の急変
⑤ 低体温症
⑥ 装備不足

特に道迷いと転倒が全体の半数以上を占めています。


■ 出発前に必ずやるべきこと


① 登山計画書の提出

・スマホアプリや紙でOK
・家族にも行き先・帰宅時間を共有


② 天気予報のチェック

・山の天気は平地とまったく違う
・午前晴れでも午後は雷雨になることがある


③ 装備チェック

最低限必要なのは以下の7つ:

● 水(1L以上)
● 行動食(チョコ・ナッツ・ゼリー)
● レインウェア
● ヘッドライト(懐中電灯NG)
● ファーストエイド
● 地図アプリ+紙地図
● 防寒具(夏でも必要)


■ 初心者に特に必要な「安全装備」


① レインウェア

→ 雨だけでなく“低体温症”の最大の予防になる。


② ヘッドライト

→ 日没・トラブル・道迷い時に必須。
スマホのライトは電池消耗が大きく危険。


③ 防寒着

→ 標高100m上がるごとに0.6℃下がる。
夏山でも急激に体温を奪われることがある。


④ モバイルバッテリー

→ 地図アプリと緊急連絡に必須。


■ 登山中に気を付けること


① こまめに水分と行動食を取る

疲労→判断力低下→道迷いにつながる。


② ルートを外れない

「近道っぽい道」は高確率で危険ルート。


③ 写真ばかり撮っていると道迷いが多い

立ち止まって撮影、歩行中は視界に集中。


④ グループは“先頭がペースを上げすぎない”

後ろが遅れて迷子になる事故が非常に多い。


■ もし迷子になったら?

● むやみに動かない
● 来た道を少し戻って確認
● 圏外でもGPSは使えることがある
● 笛(ホイッスル)で救助要請
● 夕方前なら下山を早める判断も必要

パニックにならないことが最重要。


■ 低体温症は夏でも起きる

以下の条件で一気にリスク上昇:

● 雨
● 風
● 汗で濡れた服
● 気温低下
● 休憩しすぎ

寒さがきたら
「濡れを防ぐ」「止まらない」「カロリー補給」
が基本。


■ 下山は“登りより危険”

疲労で足が上がらず、転倒しやすくなる。

● 下りでスピードを出さない
● 石段は“つま先着地”で滑り防止
● 残りの水・食料を意識する

無事に帰ることが最も重要。


■ 登山後も“防災意識”を忘れない

● 足の痛み・ケガの確認
● ボトル・ライトの残量チェック
● 次の山への準備

装備を整えておくことで、次回の安全がさらに高まります。


■ まとめ

登山は美しい自然を楽しめる最高の体験ですが、
同時に“災害と事故が常に隣り合わせ”です。

● 計画書
● 装備
● 天気
● 水分
● 行動食
● 防寒
● ヘッドライト

これだけで安全性は大幅にアップします。

防災の視点を持つことで、
登山はもっと楽しく、もっと安全になります。

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