今後30年以内に70〜80%。
こう言われている 南海トラフ巨大地震(M8〜M9クラス)。
発生すれば、
● 沿岸部に巨大津波
● 建物倒壊
● 火災
● 交通寸断
● 物流停止
● 数週間の停電
● 広域での支援遅れ
など、過去最大クラスの被害になると予測されています。
ここでは、防災士の視点から
南海トラフ地震の被害想定と実際にできる対策
をシンプルかつ実践的にまとめます。
■ 南海トラフ地震とは?
静岡県沖〜九州沖にかけての巨大なプレート境界で起こる超大規模地震。
連動型のため、東海・東南海・南海が同時に揺れる可能性が高い。
■ 国が出している“被害想定”
● 死者:約23万人
※津波・倒壊・火災が主因
● 建物被害:およそ209万棟
● 浸水建物:約100万棟
● 1週間以上の停電:最大2,700万戸
● 断水:最大3,400万人
● 物流の停止・食品不足
高速道路崩落や港湾被害で物資が届かない。
● 救助活動の遅れ
東日本大震災のように“全国の消防・自衛隊がすぐ来れない”事態。
■ 津波が最大の脅威
● 最大級で“30m級”の津波確認
● 到達が非常に早く、場所によっては 10分以内
● 海を見に行った人が被害に遭いやすい
● 川を遡上して内陸まで届く
● 三階建ての建物を簡単に超える水位
津波避難は“秒単位の決断”が重要です。
■ 南海トラフ地震で起きる主な被害
① 広域停電
復旧には週〜数ヶ月の可能性。
② 断水とトイレ問題
断水が最も生活に直結して辛い。
トイレ袋の備蓄は絶対に必須。
③ 通信障害
スマホが繋がらず、情報が得られない。
④ 物資不足
スーパー・コンビニは空っぽ。物流も止まる。
⑤ 道路寸断
救急車・消防が近づけない地域が増える。
⑥ 医療崩壊
病院にも物資が届かず、治療が困難になる。
⑦ 長期避難生活
体育館避難が数ヶ月続く可能性。
■ では、どう備えるべきか?
■ 家庭でできる具体策
① 在宅避難できる備蓄(最低7日、理想14日)
● 水
● レトルト食品
● カップ麺
● アルファ米
● 缶詰
● 簡易トイレ(50〜100回分)
● カセットボンベ(6〜12本)
● モバイルバッテリー
② 家具固定が最優先
巨大地震ではほぼ確実に転倒します。
命を守る最初の行動は“家具の固定”。
③ 津波ハザードマップの確認
● 自宅
● 学校
● 職場
● 実家
それぞれの津波到達時間を把握しておく。
④ 避難先の確保(垂直避難・高台)
避難タワー、堤防、津波避難ビルを家族で共有。
⑤ 車での避難は原則NG
渋滞・倒壊物・冠水で動けなくなる。
徒歩が基本。
⑥ 家族の安否確認ルールを決める
・集合場所
・災害伝言ダイヤル
・連絡サイト
を必ず共有。
⑦ マンション住まいの人は“断水”を最優先に備える
上階ほど水が出ないため、生活困難になる。
お風呂の溜め水・ポリタンクの備蓄が重要。
■ 南海トラフは「事前避難」が命を救う
南海トラフは事前に
「臨時情報(巨大地震警戒)」が発表される場合があります。
これが出たら
● 予定をキャンセル
● 海沿いへの外出を控える
● 家族を高台へ移動
“早めの避難”を取ることで助かる可能性が格段に上がります。
■ まとめ
南海トラフ地震は、
日本の歴史上最大レベルの広域災害 になる可能性があります。
● 巨大津波
● 広域停電
● 断水
● 救助遅れ
● 物流停止
● 医療崩壊
● 長期避難生活
これらが同時に発生する最悪のシナリオ。
しかし、
「事前の備え」で生存率は大きく上がる」
というのも事実です。
・備蓄
・家具固定
・津波避難
・家族ルール
・ハザードマップ確認
日頃の準備が、命を守る最強の対策となります。

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