防災の現場では、
「失敗してはいけない」
「間違ってはいけない」
という意識が強くなりがちです。
しかしこのゼロリスク思考こそが、
判断を遅らせ、被害を拡大させる最大の要因になります。
今回の一連の不祥事対応や判決が示したのも、
リスクをどう捉えるかが、
防災力を大きく左右するという現実でした。
■① 防災におけるリスク判断とは何か
防災におけるリスク判断とは、
「危険をゼロにすること」ではありません。
・何が起き得るのか
・起きた場合の影響は何か
・どこまで許容できるか
これを踏まえて、
最悪を避ける選択をすることです。
リスクを取らない判断も、
立派なリスク判断の一つです。
■② なぜゼロリスク思考は危険なのか
ゼロリスクを求めると、
・判断が先送りされる
・責任回避が優先される
・「様子見」が常態化する
この状態では、
被害は時間とともに拡大します。
災害は、
判断を待ってくれません。
■③ リスク判断が弱い組織の特徴
次のような組織は要注意です。
・完璧な情報が揃うまで動かない
・前例がないと判断できない
・失敗が強く責められる
これは、
リスクを取れない文化が根付いているサインです。
■④ 不祥事対応とリスク判断は同じ構造
不祥事対応でも、
ゼロリスク思考は現れます。
・とにかく厳しく処分する
・世論を恐れて即断する
・説明より印象を優先する
これらは、
リスクを正しく評価せず、
短期的な安心を選んだ結果です。
■⑤ 防災に必要な「許容可能なリスク」の共有
強い防災組織は、
次の点を共有しています。
・どこまでが許容範囲か
・どこからが危険ラインか
・判断を誤った場合の修正方法
この共有があるからこそ、
現場は迷わず動けます。
■⑥ 防災の視点で見る「動けるリスク判断」
災害に強い組織では、
・完全でなくても判断する
・結果を検証し次に生かす
・失敗を学習に変える
この循環が回っています。
リスク判断は、
一度で当てるものではありません。
■⑦ まとめ|防災とは「リスクと共に判断する力」
防災とは、
リスクを消すことではありません。
・リスクを見極め
・受け止め
・最善を選ぶ
この力が、
人命を守ります。
ゼロリスクを求める組織ではなく、
リスクと向き合える組織こそが、 本当に災害に強い防災組織なのです。

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