自律型避難が本当に機能したかどうか。
それを測る、意外で確実な指標があります。
災害対応の最中、一度も声を荒げなかったか。
これは精神論ではありません。
現場で何度も確認してきた、極めて現実的な指標です。
■① 声が荒れるのは「設計が破綻した瞬間」
災害時に声が荒れる理由は、ほぼ一つです。
・予定外が起きた
・判断が必要になった
・誰かが止まった
つまり、
設計で処理できなかった事態が発生した
というサインです。
感情の問題ではありません。
構造の問題です。
■② 完成している自律型避難は「静音設計」
完成度の高い自律型避難は、
・指示を出さない
・急かさない
・怒鳴らない
設計になっています。
・一文がある
・流れが決まっている
・次の行動が明白
だから、
声を出す必要がありません。
■③ 声を出さないと、行動はむしろ速くなる
意外ですが事実です。
・声を出す
→ 相手が理解する
→ 返事が返る
→ 行動する
この工程は、実は遅い。
一方で、
・動く
→ 見る
→ ついてくる
この方が、
圧倒的に速い。
自律型避難は、
音声通信を使わない避難です。
■④ 子どもは「声量」で危険度を判断する
子どもは状況を理解できなくても、
・声が大きい
・口調が強い
だけで、
「これは危ない」と感じます。
静かな避難は、
それだけで子どもの行動を安定させます。
■⑤ 声を荒げなかった家は、避難後も揉めない
現場で明確だった傾向があります。
声を荒げなかった家ほど、
・後悔が少ない
・責任の押し付けがない
・関係が壊れない
理由は単純です。
誰も無理をさせられていない
からです。
■⑥ 声が出たなら、直す場所は一つだけ
もし声を荒げた場面があったなら、
やることはシンプルです。
・その直前で何が起きたか
・どこで迷いが出たか
修正は一か所で十分です。
・一文を短くする
・避難服の置き場を変える
・動線を一本にする
それだけで、
次は静かになります。
■⑦ 「静かだったか」は最高の自己採点
防災の自己採点に、
点数は要りません。
この問いだけで十分です。
「自分は、声を荒げなかったか」
YESなら、
その自律型避難は合格です。
■⑧ まとめ|自律型避難は「声が出ない設計」で完成する
自律型避難の完成度は、
・準備量
・知識量
では測れません。
静かだったかどうか
これだけです。
一文が判断を代行し、
避難服が行動を誘導し、
体が流れを覚えている。
その家では、
声を荒げる必要がありません。
防災とは、
緊張感を高めることではなく、
緊張を発生させない構造を作ること。
それができた家だけが、
災害の日、
最後まで静かに、確実に、
家族を守り切ります。

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