災害時に最も使う体の部位は“手”。
ドアを開ける、家族を助ける、荷物を持つ、がれきをどける──
すべてに手が必要です。
だからこそ防災で“手袋”は、
命を守る装備 と言っても過言ではありません。
■ なぜ手袋が防災で重要なのか
災害時の環境は手にとって非常に危険。
● ガラス片
● 屋根材・金属片
● 家具の破片
● ドアの角
● 土砂
● 冷え・雨風
素手で触ればケガは避けられない。
手をケガすると、その後の避難・生活が極端に苦しくなる。
■ 防災士がすすめる“防災用手袋”はこの3種類
① 作業用グローブ(革・厚手タイプ)
がれき処理・ドア固定・重い荷物に最強。
1双は必ず防災リュックに。
② ゴム・ニトリル手袋(衛生・断水時)
● 汚物処理
● トイレ対応
● ケガの応急処置
● 断水時の衛生管理
薄手で使い捨てできるので複数枚を常備。
③ 冬用の防寒手袋
停電時の寒さは命取り。
避難所での生活にも役立つ。
■ 手袋 × 災害での“実際の使用シーン”
● 地震
家具の破片・ガラスが大量に散乱。
→ 革手袋が必須。
● 豪雨・水害
土砂・流木・泥水で滑りやすい。
→ グリップ力のある手袋が安全。
● 火災現場周辺
熱・破片・煙で危険。
→ 厚手グローブで保護。
● 避難所
段ボールベッド・簡易トイレの組立て
→ ゴム手袋が役立つ。
● 車中避難
冷え込み対策・車外作業に最適。
■ 手袋がないとどんな問題が起きる?
想像以上に行動が制限されます。
● 重い荷物が持てない
● がれきをどけられない
● ケガで水がしみて激痛
● ちょっとした擦り傷が感染
● トイレ処理の衛生が確保できない
● 冬は指先の冷えで動きが鈍る
“手の自由”は災害時の行動力そのもの。
■ 子ども・高齢者家庭での手袋対策
家族の人数分必要。
● 子ども用
・ 軽い作業用
・ 冬用
・ 学校の避難にも使える
● 高齢者
・ 滑りにくい素材
・ つけ外ししやすいタイプ
・ 冬の避難所に必須
■ 手袋の“防災テクニック”
● 2枚重ね
薄手手袋 + 厚手グローブでケガ防止に最強。
● 常にリュックの取り出しやすい位置に
緊急時に奥底から取り出すのは不可能。
● ゴム手袋は10枚以上ストック
断水が3日続くと“衛生セット”の消費が激増。
● 革手袋は新品を避ける
硬すぎて動きにくい。
少し使って“馴染ませておく”のがベスト。
■ 手袋 × 感染症対策
避難所生活では、
“手の清潔”がそのまま感染症予防。
ゴム手袋は
● トイレ
● 嘔吐処理
● 片付け
などで大活躍。
■ 手袋は“自宅・車・職場”の3ヶ所に置いておく
理由はシンプル。
災害がいつどこで起きるか分からないから。
● 自宅 → 地震・停電
● 車 → 土砂崩れ・豪雨
● 職場 → 通勤中の災害対策
場所ごとに1セットが理想。
■ まとめ
手袋 × 防災 は、最も即効性の高い“生活防災装備”。
- 手のケガは避難行動を著しく妨げる
- 厚手・ゴム・防寒の3種類を揃える
- 地震・豪雨・避難所すべてで活躍
- 衛生管理にも欠かせない
- 家族の人数分を準備する
手袋は“命を守る手の防具”。
防災リュックに必ず入れておきましょう。

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