【防災士が解説】防災×夜間消防活動|カメラ活用で救命率を高める

夜間の消防活動は昼間とは異なり、視界不良や被災者の位置把握が困難で、事故リスクも高まります。特に行方不明者の捜索や被災情報の収集、ドクターヘリによる患者搬送などでは、迅速かつ正確な判断が求められます。

本記事では、夜間の消防活動におけるカメラやドローンの活用、課題解決の視点を【防災士が解説】します。


■夜間消防活動の課題

夜間における消防防災ヘリ運航や現場活動は、以下の課題があります。

  • 視界不良による行動制限
  • 被災者の位置把握の困難
  • 水害や土砂災害など広範囲の被災状況の把握が難しい
  • 夜間の交通規制や安全確保の問題

特にドクターヘリによる夜間運行は、航空法や運航条件、天候の制約があり、日本国内では限定的に運用されています。


■ドローンと高感度カメラの導入

リスクを抑えつつ情報収集を行う方法として、ドローンへのカメラ搭載が注目されています。

  • 超高感度カメラ
    夜間でも映像取得が可能、被災者の位置や避難状況の把握に有効
  • 熱感知カメラ
    体温や炎の熱を感知、要救助者の捜索や火災発生場所の特定に活用

海外の消防機関でも、夜間活動でのドローン運用は増加しており、日本でも導入の可能性が検討されています。


■夜間の被災状況確認

夜間における情報収集で重要なのは、人的被害と物的被害の両方です。

1. 人的被害情報の把握

  • 水害・津波による孤立者の数を確認
  • 避難所や屋上に避難した被災者の状況把握
  • がれきや倒壊家屋の中で行方不明者を探索
  • 河川や海で漂流する人の捜索
  • 土砂災害による生き埋め者の捜索
  • 高齢者や小児など環境要因に応じた救助優先

2. 物的被害情報の把握

  • 道路・橋梁などインフラへの影響
  • 消防庁舎や避難所周囲の被災状況
  • 災害対応機関の車両や装備の被害
  • 原子力・化学施設の状況把握
  • 通電火災や2次災害のリスク監視

■カメラ活用の具体例

消防現場では、以下のような活用方法が効果的です。

  • ドローンで屋上や河川周辺を空撮し、被災者や被害範囲を確認
  • 夜間に高感度カメラで道路状況を把握、車両や救助隊の移動を計画
  • 熱感知カメラで要救助者の位置や熱源を特定
  • 活動中の隊員がヘルメットカメラで情報を本部に共有
  • 情報をリアルタイムで統合し、指揮判断に活かす

これにより、夜間でも迅速で安全な対応が可能となり、救命率の向上につながります。


■現場での課題解決のアプローチ

夜間の活動で重要なのは、可能性の探求と課題解決です。

  • 過去の災害事例を分析し、装備や活動内容の不足を洗い出す
  • 夜間の要救助者捜索に最適な装備の検討
  • 大規模水害や複雑な地形での活動計画の策定
  • 最新技術(ドローン・カメラ・熱感知機器)の導入検討
  • 訓練やワークショップで夜間活動をシミュレーション

■まとめ

夜間の消防活動では、視界不良や広範囲の被災状況という課題があります。ドローンや高感度カメラ、熱感知装置の活用は、救命率向上と現場安全の確保に直結します。

  • 人的被害・物的被害の両面での情報把握
  • リアルタイム情報共有による指揮判断の強化
  • 最新技術の導入と訓練の徹底

これらを組み合わせることで、夜間の消防活動におけるリスクを最小化し、救助の精度と安全性を高めることが可能です。


参考・出典:一般社団法人 日本防災教育訓練センター
https://www.mhlw.go.jp/content/10802000/000360984.pdf

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