冬の避難所生活では、「赤ちゃんの体温管理がとにかく難しい」という声が多く聞かれます。寒さに弱いだけでなく、環境の変化そのものが赤ちゃんに大きな負担となり、少しの油断が体調悪化につながります。
■① なぜ赤ちゃんは体温管理が難しいのか
赤ちゃんは体が小さく、皮下脂肪や筋肉が少ないため、体温を保つ力が弱い特徴があります。さらに、体温調整機能が未熟なため、周囲の気温に強く影響されやすく、寒暖差に対応しにくい状態です。
■② 冬の避難所環境が与える影響
体育館や公民館の避難所は、暖房が十分でないことが多く、床からの冷えが強くなります。赤ちゃんは寝かされる時間が長いため、大人以上に冷えの影響を受けやすくなります。
■③ 「寒い」と訴えられない危険性
赤ちゃんは不快を言葉で伝えられません。泣く、ぐずる、寝なくなるといった行動が、体温低下や不快感のサインであることが多くあります。機嫌だけの問題と誤解されやすい点が注意点です。
■④ 体温低下が引き起こすリスク
体温が下がると、哺乳量の低下、睡眠障害、免疫力低下につながります。特に月齢が低いほど、体調の変化が急激に表れやすく、早めの対応が重要になります。
■⑤ 現場で見落とされがちなポイント
上着や毛布は用意されていても、「背中」「お腹」「足裏」の冷えが見落とされがちです。赤ちゃんは動かないため、接地面から熱が奪われやすいことを意識する必要があります。
■⑥ 家族ができる現実的な工夫
バスタオルやタオルケットを重ねて敷く、服を一枚多く着せる、帽子で頭部を守るなど、身近なもので十分対応できます。特別な育児用品でなくても、工夫次第で体温は守れます。
■⑦ やらなくていい防災
電気式ヒーターや高価な育児用防寒グッズに頼る必要はありません。電源が不安定な状況では、使えない備えは意味を持ちません。身近で確実に使える方法を優先することが大切です。
■⑧ 今日できる最小行動
今日できる行動は一つだけです。赤ちゃんを「床から離して寝かせる方法」を一つ決めておいてください。それだけで体温低下のリスクは大きく下がります。
■まとめ|赤ちゃんの体温管理は最優先事項
冬の避難所で赤ちゃんの体温管理が難しいのは、環境と身体特性が重なるためです。しかし、周囲の理解と小さな工夫で、リスクは確実に減らせます。
結論:
冬の防災では、赤ちゃんの体温管理を「最優先事項」として考えることが命を守る行動になります。
防災士として現場を見てきた立場から言えるのは、赤ちゃんが安定すると、家族全体の不安も大きく和らぐということです。冬の備えは、最も弱い存在を基準に考えることが重要です。

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