冬の火災では、事前に知識や備えがあっても「これは想定していなかった」という事態が起きます。現場では、この想定外が判断を遅らせます。
■① 煙の広がりが想像以上に早かった
火元が小さく見えても、閉め切った冬の室内では煙が一気に充満します。数十秒で視界がなくなり、方向感覚を失います。
■② 体が思うように動かなかった
寒さ、厚着、睡眠状態が重なり、立ち上がる・歩くといった動作が想像以上に遅れます。頭では分かっていても、体がついてきません。
■③ 現場で見た「分かっていたのに動けなかった瞬間」
元消防職員として見てきたのは、防災知識がある人ほど「一度確認しよう」と考えてしまい、初動が遅れたケースです。知識が迷いに変わることがあります。
■④ 外が想像以上に寒く危険だった
避難後、外の寒さや風で体が震え、次の行動が取れなくなるケースがあります。火から逃げても、環境は厳しいままです。
■⑤ よくある誤解
「訓練通りに動ける」という考えは誤解です。実際の火災は、想定以上に過酷です。
■⑥ 想定外を減らす現実的な考え方
すべてを想定することはできません。だからこそ、判断を単純化し、「迷ったら逃げる」を決めておくことが重要です。
■⑦ やらなくていい防災
完璧な想定を作ろうとする、複雑な手順を覚えようとする行動はやらなくていい防災です。動けなくなります。
■⑧ 今日できる最小行動
今日できる行動は一つだけです。火災時の行動を一言ルールで決めておいてください。
■まとめ|想定外は必ず起きる
冬の火災では、想定外が前提になります。単純な判断が、結果を左右します。
結論:
冬の防災では、「想定外が起きる前提」で行動を決めておくことが命を守ります。
元消防職員として現場を見てきた経験から言えるのは、想定外を受け入れ、即動けた人ほど、確実に助かっていたということです。冬の防災は、割り切りから始まります。

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