冬の避難所生活で、多くの人が直面するのが「洗濯物が乾かない問題」です。
着替えはあるのに乾かない、湿ったまま着るしかない――
これは不快なだけでなく、体調悪化や感染症リスクにも直結します。
災害時、洗濯物は何日で乾くのか。
現場経験をもとに、現実的な目安と対策を整理します。
■① 冬の避難所は「洗濯に不向きな環境」
冬の避難所は、洗濯物の自然乾燥にとって最悪の条件がそろっています。
・気温が低い
・日照時間が短い
・屋内干しが中心
・人が多く湿度が高い
自宅のように「一晩で乾く」と考えるのは危険です。
■② 自然乾燥にかかる日数の現実的な目安
避難所での冬の自然乾燥は、以下が目安です。
・薄手の下着・靴下:2〜3日
・厚手の下着・発熱インナー:3〜4日
・スウェット・トレーナー類:4〜5日
・厚手のズボン・タオル:5日以上
これは「触って乾いたように感じる」までではなく、
内部まで乾くまでの目安です。
■③ 「半乾き」が最も危険
避難所で最も多い失敗が、半乾きで着てしまうことです。
・体温が奪われる
・皮膚トラブルが起きる
・雑菌が繁殖する
特に冬は、半乾きの衣類が低体温症の引き金になります。
乾いていない衣類は「着ない判断」が重要です。
■④ 洗濯頻度は「毎日」が前提ではない
冬の避難所では、
「毎日洗濯する」という発想を捨てる必要があります。
現実的には、
・3〜4日に1回
・下着類のみを優先
というペースになります。
だからこそ、
洗濯間隔を前提にした着替え枚数が重要です。
■⑤ 下着・靴下は「多め」が正解
洗濯物が乾かない冬の避難所では、
下着と靴下の枚数が生活の質を左右します。
目安としては、
・下着:最低3日分、できれば5日分
・靴下:下着より多め(4〜6足)
発熱インナーや厚手素材は乾きにくいため、
薄手+重ね着を基本にすると回しやすくなります。
■⑥ 防災士から見た「実際に多かった失敗」
現場で多かったのは、
・着替えはあるが乾かない
・厚手の服しか持っていない
・洗ったが5日経っても使えない
というケースです。
誤解されがちですが、
行政側が言いにくい本音は、
洗濯環境までは整えられないという現実です。
衣類管理は、完全に自助に委ねられます。
■⑦ 避難服と洗濯問題の相性
避難服という考え方では、
「洗わなくても着続けられる」「乾きやすい」ことが重要です。
・速乾素材
・薄手
・重ね着前提
これらを意識した服装は、
洗濯頻度を減らし、冬の避難生活を安定させます。
■⑧ 自律型避難を支える衣類管理
自律型避難では、
支援が届くまでの生活を自分で回す力が必要です。
洗濯物が乾かないことを想定し、
・着替え枚数
・洗濯間隔
・乾燥日数
を理解している人ほど、
避難生活で消耗しませんでした。
■まとめ|冬の洗濯物は「2〜5日乾かない」が前提
冬の避難所では、
洗濯物はすぐ乾くものではありません。
結論:
冬の避難所での自然乾燥は「最低2日、厚手は5日以上」が現実
防災士として現場を見てきた経験から言えるのは、
衣類が足りていた人ほど、体調と気持ちを保てていたという事実です。
今日できる最小行動は、
下着と靴下を「乾かない前提」で見直すこと。
それが、冬の避難所生活を乗り切る確かな備えになります。

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