【防災士が解説】避難生活では「感情が動かなくなる」ことがある理由

避難生活が続く中で、
「悲しいはずなのに涙が出ない」
「嬉しいことがあっても何も感じない」
と感じる人がいます。

これは冷たくなったわけでも、心が弱ったわけでもありません。
避難という環境が引き起こす、自然な反応の一つです。


■① 強い刺激が続くと感情は鈍くなる

避難生活では、

・突然の環境変化
・先の見えない不安
・人に気を使い続ける生活

といった刺激が長期間続きます。

人の心は、
強い刺激が続くと自分を守るために
感情の動きを抑えることがあります。


■② 感情が止まるのは「壊れないための反応」

感情が動かなくなることは、
心が限界に近づいているサインでもありますが、
同時に「これ以上消耗しないためのブレーキ」でもあります。

無感覚になることで、
心は一時的に負荷を減らそうとしています。


■③ 喜びも悲しみも感じにくくなる

この状態では、

・楽しいことが頭に入らない
・悲しさが実感として湧かない
・周囲の出来事が遠く感じる

といった感覚が出てくることがあります。

これは異常ではなく、
避難生活という特殊な状況下では珍しくありません。


■④ 無理に感情を取り戻そうとしなくていい

「ちゃんと感じなきゃ」
「おかしいんじゃないか」

そう思ってしまうと、
さらに自分を追い込むことになります。

感情は、
安全だと感じたときに自然と戻ってきます。

無理に引き出す必要はありません。


■⑤ 感情が動かない時期の過ごし方

この時期は、

・大きな判断を急がない
・自分を責めない
・刺激を減らす

ことを意識するだけで十分です。

心が静かに回復する準備期間と考えてください。


■⑥ 言葉にできなくても外に出していい

感情がはっきりしないときでも、

・「よく分からない」
・「何も感じない」

といった言葉を外に出すことは意味があります。

紙に書く、メモする、AIに話す。
形にならなくても構いません。


■⑦ 感情が戻るまで待つという防災

防災とは、
すぐに元に戻ることではありません。

心が自然に動き出すまで、
待てる余白を持つことです。

感情が止まっている時間も、
回復の一部です。

それを異常だと決めつけず、
「今はそういう時期」と受け止めることが、
心が壊れないための現実的な防災になります。

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