避難生活が続くと、
「何がつらいのか分からない」
「自分がどうしたいのか分からない」
と感じることがあります。
これは感情が鈍くなったわけでも、
考える力が落ちたわけでもありません。
避難という状況が、心の感覚を一時的に曇らせているだけです。
■① 気持ちより「対応」が優先される環境
避難生活では、
・次に何をするか
・どう動くか
・周囲に合わせるか
といった「対応」が常に求められます。
その結果、
自分の気持ちを感じ取る余裕が後回しになります。
■② 感情を感じない方が楽なときがある
つらさや不安を感じ続けると、
心は疲れ切ってしまいます。
そのため、
無意識のうちに感情を薄め、
「分からない状態」を作ることがあります。
これは逃げではなく、
心が自分を守るための反応です。
■③ 分からなくなるのは異常ではない
自分の気持ちが分からないと、
「おかしくなったのでは」
「もっとしっかりしなきゃ」
と不安になることがあります。
しかし、
避難生活では誰にでも起こりうる状態です。
異常でも失敗でもありません。
■④ 分からないままでいてもいい
気持ちが分からないときに、
無理に答えを出す必要はありません。
・今は分からない
・感じ取れない
そう認めるだけで十分です。
感情は、
安全だと感じたときに自然と戻ってきます。
■⑤ 小さな反応だけ拾ってみる
大きな感情が分からなくても、
・少し疲れた
・少し嫌だった
・少し楽だった
といった小さな反応は残っています。
それに気づくだけでも、
心とのつながりは保たれます。
■⑥ 言葉にしなくても外に出していい
気持ちが整理できなくても、
・断片的に書く
・「分からない」と話す
・AIに聞いてもらう
と外に出すことで、
心の負担は軽くなります。
■⑦ 気持ちが分からなくても大丈夫という防災
防災とは、
自分の気持ちを常に把握することではありません。
分からない時期があっても、
生活が続けられる状態を守ることです。
「今は分からなくていい」
そう思える余白を持つこと。
それが、
避難生活で心を壊さないための、
現実的で静かな防災になります。

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