【防災士が解説】土砂災害特別警戒区域・警戒区域とは?“家の場所そのもの”の危険度を教えてくれる重要な防災指標

大雨のたびに増える 土砂災害
実は、被害の多くが「危険区域に住んでいるのに知らなかった」ことが原因です。

ここでは、家を守るために必ず知っておきたい
「土砂災害特別警戒区域」「土砂災害警戒区域」 の違いを
専門用語なしでわかりやすく解説します。


■ 土砂災害警戒区域(通称:イエローゾーン)とは?

大雨時に土砂災害の危険性が高い区域 を示すエリア。

● 斜面崩壊のおそれ
● 土石流のおそれ
● 地すべりのおそれ
● 大雨で地盤が緩みやすい場所

「災害の危険があるから注意してほしい」という段階。


■ 土砂災害特別警戒区域(通称:レッドゾーン)とは?

イエローゾーンよりさらに危険性が高い、最も注意すべき区域

● 住むだけで命に危険が及ぶ可能性がある
● 家屋が破壊される恐れが高い
● 土石流・崩壊などが発生すれば致命的被害につながる
● 住宅建築には厳しい規制がかかる

イメージとしては、
“いつ災害が起きてもおかしくないエリア” と考えるべき区域。


■ 2つの違いを簡単にまとめると…

区域危険度内容
警戒区域(イエロー)高い災害が起こる危険性がある区域
特別警戒区域(レッド)さらに高い住宅が被害を受ける恐れが極めて高い区域。建築規制あり

レッドゾーンは最も危険度が高い“命を守る警告”。


■ なぜ指定されているのか?

毎年繰り返される土砂災害から
住民の命を守るための危険表示

● 全国的に土砂災害が増加
● 気候変動で短時間豪雨が頻発
● 家屋の倒壊・流出が繰り返されている

「どこが危険なのか」を可視化し、避難の判断材料にするため。


■ 自分の家が区域かどうかの調べ方

● 各自治体のハザードマップ
● 国土交通省「ハザードマップポータル」
● スマホの防災アプリ(自治体配信)

住所を入力するだけで確認できる。


■ 区域内に住んでいる場合の“防災対策”

▼ ① 大雨時の避難判断を早める

警戒レベル3〜4の時点で避難するのが基本。


▼ ② 夜間は危険が増すので早めの行動

暗闇では土砂災害の前兆が見えず、避難が遅れる。


▼ ③ 2階以上の“垂直避難”も有効

外が危険なときは
→ 家の中で高い場所へ避難するのが最優先。


▼ ④ 裏山・斜面に面した部屋で寝ない

落石・崩壊の直撃を避けるため、寝室の位置も重要。


■ 土砂災害の前兆を知っておく

● 地面に亀裂
● 小石がパラパラ落ちてくる
● 雨が降っていないのに濁った水が流れる
● 木が傾く
● 斜面から異音(ミシミシ・ゴーッ)

これらはすぐ避難すべき“危険信号”。


■ まとめ

土砂災害は発生すると逃げる時間がほとんどありません。

だからこそ、
「どの地域が危険か」を知っておくことが最大の防災。

・警戒区域(イエロー)=危険がある区域
・特別警戒区域(レッド)=命を守るため絶対に注意すべき区域
・大雨時は早めの避難行動
・夜間は迷わず外 or 2階以上へ

住んでいる地域を知ることが、防災の第一歩になります。

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