大きな地震のあとに必ず起きる 余震(よしん)。
「また揺れた!」と不安になるものですが、
実は余震には 明確な特徴と危険性 があり、正しい知識が命を守ります。
ここでは、余震の仕組み・危険な理由・注意点を、
防災士の視点からわかりやすく解説します。
■ 余震とは?
地震活動の中で、
最大の揺れ(本震)の後に続く地震のこと。
ポイントは…
● 大きな地震の後は必ず起きる
● 小さな揺れだけとは限らない
● 本震並みの揺れになる可能性もある
● 期間は数日〜数か月続くことも
本震が“主役”だとしたら、
余震は“残された断層が連続して壊れる揺れ”。
■ なぜ余震が起きるのか?
▼ ① 本震で地下の断層に大きな歪みが残る
→ 周囲の岩盤が変形し、不安定になる。
▼ ② 歪みが元に戻ろうとするときに小さな破壊
→ それが余震として表れる。
▼ ③ 地震が起きた断層周辺で特に多く発生
大地震後の断層は“壊れた後片付け”をしている状態。
■ 余震の危険性(わかりやすく)
▼ ① 傷んだ建物を崩す
● 本震でヒビが入った家屋
● ゆがんだマンション
● 弱くなったブロック塀
小さな揺れでも一気に崩れる可能性がある。
▼ ② 土砂災害が起きやすくなる
大雨が降っていなくても、
地震後は山の斜面が緩んでいるため…
● 表層崩壊
● 落石
● 土石流
余震で引き金を引かれることがある。
▼ ③ 火災の危険が高まる
ガス管破損・電線のショートなどの影響で、
余震発生で火災に繋がるケースも多い。
▼ ④ 停電・断水が長期化する
インフラが本震ダメージのままなので、
余震でさらに被害が大きくなる。
■ 余震への対策(揺れた瞬間)
▼ ① まずは落下物から身を守る
● テーブル下
● 家具から離れる
● 頭を守る
最初の3秒が命を守る。
▼ ② 火を止める・ガスの確認
揺れたときに調理中だったら必ず消す。
▼ ③ 荷物・靴を身近に置く
余震は突然くるため、
● 非常バッグを玄関へ
● スニーカーをベッド横へ
夜間は特に重要。
■ 余震が続く期間(目安)
● 大きな地震:数週間〜数か月
● 中規模地震:数日〜数週間
※ 完全に収まるまでには個人差があり、時には半年以上続くケースもある。
■ 大地震後の過ごし方(防災士としての推奨)
▼ ① 倒壊の恐れがある家屋には入らない
ヒビ・傾き・ドアの歪みがあれば外へ。
▼ ② 斜面・川沿いから離れる
余震のたびに土砂災害のリスクが高まる。
▼ ③ 正確な情報源を使う
● TV
● ラジオ
● 役所の防災メール
● 気象庁の地震情報
SNSの誤情報に注意。
■ まとめ:余震は“本震と同じくらい危険”
余震とは、
本震の後にやってくる“第二の危険”。
・小さな揺れでも油断できない
・建物が弱っている時が最も危ない
・避難バッグと靴をそばに
・斜面・川沿いは避ける
・正しい情報で判断する
大きな地震の後は、
“余震が必ず来る”前提で行動することが、命を守る最強の防災行動です。

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