【防災士が解説】プレート境界地震とは?“日本の大地震の多くを占めるタイプ”をわかりやすく解説

日本の巨大地震の多くは
プレート境界地震(プレートきょうかいじしん) と呼ばれるタイプです。

聞き慣れない言葉ですが、
仕組みを理解すると「なぜ日本は地震が多いのか?」がはっきりわかります。


■ プレート境界地震とは?

海のプレートと陸のプレートがぶつかる場所(境界)で起きる地震。

地球の表面は “プレート” という巨大な岩盤の板がいくつも重なり合ってできている。

日本付近では、
● 太平洋プレート
● フィリピン海プレート
● 北米プレート
● ユーラシアプレート
が複雑に押し合っているため、
地震が非常に多い。


■ 仕組みは「バネが溜まって一気に跳ねる」イメージ

1)海側のプレートが陸の下に沈み込む
2)引っ張られた陸のプレートに“力”が溜まる
3)限界に達した瞬間、一気に跳ね上がる
巨大地震が発生

これがプレート境界地震のメカニズム。


■ なぜ巨大地震になりやすいのか?

● 動くプレートは面積が非常に大きい
● 溜まるエネルギー量が桁違い
● 解放されると広範囲で震度6〜7が連発

内陸の断層型より規模が大きくなりやすい。


■ 津波を発生させやすい

プレート境界地震の特徴は
津波を発生させる危険性が極めて高い こと。

海のプレートが沈み込んだ反動で、
海底が一気に隆起し、
大量の海水が押し出されて津波が発生する。

→ 東日本大震災が典型例。


■ 日本で発生する主なプレート境界地震

● 東日本大震災(2011)太平洋プレート
● 南海トラフ巨大地震(今後発生が確実)
● 十勝沖地震(2003)
● 根室沖地震
● 千島沖地震

すべて“海溝型地震”とも呼ばれる。


■ プレート境界地震の危険性まとめ

▼ ① 揺れが広範囲

震度6〜7が数百kmに及ぶこともある。

▼ ② 連動型が多い

隣の領域が次々と動く「連鎖地震」に発展する。

▼ ③ 津波が巨大化

想定を超える津波高になる可能性。

▼ ④ 余震が長期間続く

数か月〜数年続くケースもある。


■ 防災士がすすめる備え方

▼ ① 高台・避難ビルを必ず確認

「津波避難」は事前準備が命を左右する。

▼ ② 家族の連絡手段を決めておく

災害用伝言板・安否確認ルール。

▼ ③ 在宅避難も視野に

広域で被害が出るため、支援が遅れることを前提に備える。

▼ ④ ライフライン断絶に強い家庭へ

水・食料・携帯トイレ・ランタン・モバイルバッテリーを十分に。


■ まとめ

● プレート境界地震=巨大プレートがぶつかる場所で起きる地震
● 日本の大地震の多くがこのタイプ
● 津波被害が極めて大きい
● 広域被害に備える“長期の防災力”が必要

南海トラフ地震など、
“必ず来る巨大地震”に備えるには、
このプレート境界型を理解することが大切です。

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