「海溝型地震（かいこうがたじしん）」とは、
日本の大地震・大津波の多くを占めるタイプです。
東日本大震災、南海トラフ巨大地震もこの分類。
防災士として、原因・特徴・備え方をシンプルにまとめました。
■ 海溝型地震とは？
海底の“海溝（かいこう）”で起きる巨大地震。
海溝とは、
海のプレートが陸のプレートの下に沈み込む“境界の溝”のこと。
その境界で長年溜め込まれた力が、
限界を超えた瞬間に一気に解放されて発生する。
→ プレート境界地震の一種
→ 巨大地震になりやすい
■ 発生の仕組み（とても簡単に）
１）海のプレートが陸の下に潜り込む
２）陸のプレートがゆっくりと引きずられる
３）やがて限界 → 急に跳ね上がる
４）その衝撃で 巨大地震と津波 が発生
地震そのものが大きいだけでなく、
海底の隆起が大津波を起こす のが最大の特徴。
■ 海溝型地震の代表例
● 東日本大震災（2011）
● 昭和三陸地震（1933）
● チリ地震津波（1960）※海外で発生
● アリューシャン地震
● 南海トラフ巨大地震（これから確実に発生）
すべて“海のプレートの沈み込み”が原因。
■ 海溝型地震の特徴
▼ ① マグニチュードが非常に大きい
M8〜M9クラスが発生する。
▼ ② 広範囲で揺れる
震度6〜7が数百kmに及ぶ可能性。
▼ ③ 津波が極めて大きい
海底が大きく変形 → 数分〜数十分後に大津波。
▼ ④ 余震が長期間続く
３か月〜数年続くケースもある。
▼ ⑤ 気象庁が「巨大地震警戒情報」を発表する場合も
南海トラフ沿いでは特に注意。
■ 海溝型地震は「地震より津波が本番」
揺れそのものも危険ですが、
海溝型地震の本当に怖い点は 津波。
● 建物破壊
● 流木・車・家屋が流される
● 高台でも到達することがある
● 河川を逆流して内陸に侵入
● 複数回押し寄せる
“想定外の高さ”になる場合もある。
■ 防災士が推奨する備え
▼ ① 海沿いにいる人は「揺れたらすぐ避難」
津波警報を待っていては遅い。
揺れ＝避難のサイン。
▼ ② 高台・避難ビルの位置を必ず確認
海抜・移動距離・ルートを事前に把握。
▼ ③ 車での避難は原則NG
渋滞すると一斉避難で巻き込まれる。
▼ ④ 家族の待ち合わせ場所を決める
災害用伝言板・固定ルールを作っておく。
▼ ⑤ 在宅備蓄も長期化を想定
地震＋津波で広域被災 → 支援が遅れる前提で準備。
■ 海溝型地震のまとめ
● 海底の海溝でプレートが跳ね上がって起きる地震
● M8〜M9の“超巨大地震”になりやすい
● 大津波がセットで起こる
● 広域被害・長期の復旧を覚悟すべき
● 「揺れたらすぐ避難」が何より大切
日本に住む以上、
海溝型地震は避けられません。
正しい知識と日頃の備えが、
あなたと家族の命を守ります。
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