日本の大地震の多くは、
海洋プレート(かいようプレート) の動きが原因です。
普段は海の下にあるため実感しづらい存在ですが、
日本の地震・津波・火山活動を左右する非常に重要な要素です。
防災士として、わかりやすくまとめます。
■ 海洋プレートとは?
海底に存在する巨大な岩盤(板)のこと。
地球の表面は「プレート」という
厚さ100kmほどの岩盤がパズルのように組み合わさって構成されている。
そのうち「海の下にある板」が海洋プレート。
■ 日本の周りにある主な海洋プレート
● 太平洋プレート
● フィリピン海プレート
この2つが、陸のプレートの下に沈み込み、
日本の大地震の原因となっている。
■ 海洋プレートが沈み込むと何が起きる?
海洋プレートは、陸のプレートの下に
毎年数cmの速度で沈み込んでいる。
これにより:
▼ ① プレート境界に巨大な力がたまる
→ 限界に達すると 巨大地震(南海トラフ、東日本大震災など)
▼ ② 海底が大きく変形
→ 津波が発生しやすくなる
▼ ③ 地下深くに水を運ぶ
→ 火山活動を活発化させる
地震・津波・火山は、実はすべて海洋プレートが関わっている。
■ 海洋プレートが関係する主な災害
● 南海トラフ巨大地震
● 東日本大震災(海溝型地震)
● 三陸沖地震
● プレート沈み込みによる津波災害
● 火山噴火(富士山・箱根など)
これほど多くの災害が、海洋プレートの動きで説明できる。
■ 陸のプレートとの違いは?
| 種類 | どこにある? | 性質 |
|---|---|---|
| 海洋プレート | 海の下 | 重くて沈み込みやすい |
| 大陸プレート(陸のプレート) | 陸地 | 軽くて沈みにくい |
海洋プレートは“重い”ため、
陸にぶつかると 必ず下へ潜る=沈み込む。
ここで摩擦と歪みがたまり巨大地震になる。
■ 海洋プレートの動きは止められない
地球の内部は常に動いており、
海洋プレートの移動は人間に止められない自然現象。
だからこそ、
「必ず来る地震」に備えるしかない。
■ 防災士がすすめる備え
▼ ① 海沿いに住んでいる人は津波避難ルートを必ず確認
海洋プレート=津波を伴う地震が多い。
▼ ② 地震速報で「震源の深さ」をチェック
浅いほど揺れが強くなりやすい。
▼ ③ 家具固定・耐震化は必須
プレート地震は広域で大きく揺れる。
▼ ④ 在宅避難できる備蓄を整える
南海トラフなどでは支援が遅れる可能性が高い。
■ まとめ
● 海洋プレート=海底の巨大な岩盤
● 日本の巨大地震・津波・火山噴火の主因
● 太平洋プレート・フィリピン海プレートが特に重要
● プレートが沈み込み、摩擦で力がたまり、巨大地震が起きる
● 備えは「揺れ+津波+長期化」を想定して行う
日本に住む限り、海洋プレートは避けられません。
仕組みを知ることが“正しい備え”の第一歩になります。

コメント