【防災士が解説】噴火警報とは?“火山の危険が迫ったとき”に発表される最重要アラート

火山の活動が活発になると、
気象庁が発表するのが 「噴火警報(ふんかけいほう)」

これは、
「今、火山で危険な現象が起きている」
「すぐに避難・退避が必要」
ということを知らせる最上級レベルの情報です。


■ 噴火警報とは?

気象庁が
“噴火が発生、または切迫している状態” を知らせる警報。

大きく2種類ある:

居住地域に影響する噴火警報
火口周辺に影響する噴火警報

内容によって行動が大きく変わるため要注意。


■ ① 火口周辺に影響する噴火警報

(よくニュースで見かけるタイプ)

火口のごく近くが危険になったときに発表。

▼ 行動
● 火口周辺への立入禁止
● 登山道・観光ルートが閉鎖
● 噴石・小規模火砕流の可能性
● レベル2〜3に相当

住民避難までは必要ないが、近づくのは極めて危険。


■ ② 居住地域に影響する噴火警報(最も危険)

火山の噴火が麓の集落・住民地域に影響する場合に発表。

▼ 行動
● 住民避難が必要
● 避難指示(レベル4〜5)が出る可能性
● 火砕流・大きな噴石・噴煙・火山灰に注意

この警報が出たら、
「噴火が起きている」
または
「直ちに起きる危険が高い」
という意味。


■ 噴火警報が出ると何が起きる?

● 道路や山のゲートが即封鎖
● 観光・登山中止
● 温泉・キャンプ場の避難
● 火山ガスの危険区域が設定
● 住民避難が始まる(対象地域では必ず)
● 航空機の飛行ルート変更
● 風向きによって火山灰予測が発表される

火山周辺は一気に規制が入る。


■ 噴火警報=火山噴火警戒レベルのどこに相当?

● 火口周辺警報 → レベル2〜3
● 居住地域警報 → レベル4〜5

つまり「警報=緊急事態」という意味。


■ 噴火警報が出る前の“前兆”として多い現象

● 小規模地震が増える
● 火山性微動が長時間続く
● 地殻変動(山が膨らむ)
● 火山ガス(二酸化硫黄)が増加
● 白い噴煙が濃くなる

これらは気象庁が24時間監視している。


■ 防災士がすすめる行動

▼ ① 警報が出たら“迷わず退避”

警報=本当の危険。
登山や観光はすぐ中止。

▼ ② 災害弱者は早めの避難

レベル4相当では特に重要。

▼ ③ 風向きに注意して火山灰を避ける

灰は目・呼吸器に影響。
車の故障原因にも。

▼ ④ 火山から離れていても警戒

火山灰は100km以上飛ぶことがある。


■ まとめ

● 噴火警報=噴火が起きる、または起きている緊急情報
● 火口周辺警報と居住地域警報の2種
● レベル2〜5に相当する
● 登山禁止・観光中止・住民避難など即行動が必要
● 火山は“急に噴く”ことを前提に動くべき

火山の警報は、地震の速報と同じくらい命に直結します。
旅行・登山・地域生活でも、
“警報が出たら即行動”を習慣にしてください。

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