災害時、「今は仕方ない」「落ち着くまで我慢しよう」とトイレを我慢してしまう人は少なくありません。
しかし、排泄の我慢は体に直接ダメージを与え、病気を引き起こす原因になります。
被災環境では軽症でも重症化しやすく、注意が必要です。
■① 膀胱炎・尿路感染症
排尿を我慢すると、膀胱内に尿が長時間とどまります。
その間に細菌が増殖し、膀胱炎や尿路感染症を引き起こします。
特に女性や高齢者は発症しやすく、痛みや発熱を伴うこともあります。
■② 便秘・腸閉塞
排便を我慢することで腸の動きが鈍くなります。
避難生活では水分不足や食事の偏りも重なり、便秘が悪化します。
重症化すると腸閉塞を起こし、緊急対応が必要になる場合もあります。
■③ 痔の悪化・出血
便秘や無理な我慢は、肛門周囲に強い負担をかけます。
その結果、痔が悪化したり、出血や強い痛みを伴うことがあります。
災害時は治療や処置が難しく、生活の質を大きく下げます。
■④ 脱水症・熱中症
トイレを避けるために水分摂取を控えると、脱水症が起こります。
夏場や暖房の効いた避難所では、熱中症のリスクも高まります。
自覚症状が出た時には、すでに重症化していることもあります。
■⑤ 血栓症(エコノミークラス症候群)
水分不足と長時間の我慢は、血液を濃くします。
これにより血栓ができやすくなり、肺塞栓など命に関わる状態を招きます。
災害関連死の一因として、繰り返し指摘されています。
■⑥ 腎機能への負担
排尿を我慢し続けると、腎臓にも大きな負担がかかります。
腎機能が低下すると、体内の老廃物をうまく排出できなくなります。
持病のある人ほど、影響が顕著に現れます。
■⑦ 精神的な不調や不安障害
トイレを我慢し続ける生活は、強いストレスを生みます。
不安感や焦燥感が高まり、眠れなくなる人もいます。
心の不調が、体の病気をさらに悪化させる悪循環に陥ります。
■⑧ 病気を防ぐ最も確実な方法は「我慢しないこと」
これらの病気は、特別な医療行為がなくても予防できます。
それは「トイレを我慢しない環境」を整えることです。
防災トイレは、病気を防ぐための最も現実的な対策です。
トイレの我慢は、災害時に起きやすく、見過ごされがちなリスクです。
しかしその影響は、確実に体を蝕んでいきます。
防災トイレは、病気を防ぎ、健康を守るための重要な備えなのです。

コメント