災害が終わり、
生活が少し落ち着いてきた頃、
子どもの心のケアは後回しにされがちです。
しかし被災地では、
「大丈夫そう」に見えた子どもほど、後から心の疲れが表に出る場面を何度も見てきました。
特別なことをしなくてもできる、
現実的な心のケアを整理します。
■① 心のケアは「すぐ」より「続ける」ことが大切
災害直後は、
子どもも緊張して踏ん張っています。
被災地では、
数週間たってから
不安や甘えが強くなる子どもが多くいました。
心のケアは、
短期対応ではなく、
続ける姿勢が重要です。
■② 子どもは安心できる「日常」を求める
非日常が続いた後、
子どもが欲しがるのは
派手な支援ではありません。
被災地では、
いつもの時間、
いつもの声かけが、
子どもを落ち着かせていました。
小さな日常の再開が、
心の回復を助けます。
■③ 話させようとしなくていい
「何が怖かった?」
と聞かれることが、
負担になる子どももいます。
被災地では、
無理に話をさせようとせず、
一緒に過ごすことで
自然に気持ちが落ち着いた例が多くありました。
沈黙も、
大切な時間です。
■④ 遊びは心の回復手段になる
遊びは、
子どもにとっての言葉です。
被災地では、
絵を描く、
体を動かす、
ごっこ遊びをすることで、
不安を外に出している子どもがいました。
遊んでいるから大丈夫、
ではなく、
遊べていることが回復のサインです。
■⑤ 甘えや後退は「回復の途中」
急に甘える、
できていたことができなくなる。
被災地では、
こうした行動が多く見られました。
これは、
心が元に戻ろうとする過程であり、
叱る対象ではありません。
■⑥ 大人の安定が一番のケアになる
子どもは、
大人の表情や声色をよく見ています。
被災地では、
大人が少し落ち着くだけで、
子どもも安心する場面がありました。
完璧でなくていい。
「そばにいるよ」という姿勢が伝われば十分です。
■⑦ 生活リズムを整えることが心を守る
睡眠、
食事、
遊び。
被災地では、
生活リズムが整い始めた頃から、
子どもの表情が明るくなるケースが多くありました。
心のケアは、
生活のケアでもあります。
■⑧ 心配な時は一人で抱え込まない
長く続く不安、
強い恐怖反応が見られる場合は、
支援につなぐことも大切です。
被災地では、
学校や専門機関と連携したことで、
子どもが安定した例もありました。
助けを求めることは、
弱さではありません。
■⑨ 心のケアは「特別な技術」ではない
災害後の子どもの心のケアに、
特別なスキルは必要ありません。
そばにいる、
責めない、
待つ。
それだけで、
心は少しずつ回復していきます。
災害後の子どもの心のケアで大切なのは、
早く元に戻すことではありません。
安心できる時間を、
一緒に積み重ねること。
それが、
被災地で何度も子どもを支えてきた
現実的で続けられる防災です。

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