年明けに高校受験を控え、
「私立高校も無償化されるなら安心」と感じている家庭は少なくありません。
しかし被災地では、
“制度を知っているかどうか”で、その後の生活の安定度が大きく分かれた家庭を数多く見てきました。
私立高校無償化を「防災」の視点から整理します。
■① 私立高校の授業料は実質無償化される見通し
2026年度から、
私立高校に対する高等学校等就学支援金制度が見直され、
所得制限が撤廃される見込みです。
これにより、
世帯年収に関係なく一定の授業料支援が受けられる仕組みになります。
平均的な私立高校では、
年間20万円以上の負担軽減が見込まれるケースもあります。
■② 「無償化=教育費ゼロ」ではない
被災地でも多かった誤解が、
「無償化=お金がかからない」という認識です。
実際に無償化されるのは授業料のみで、
教材費・行事費・部活動費などは引き続き自己負担です。
私立高校では、
授業料以外だけでも
年間50万円以上かかる現実があります。
■③ 災害時、教育費は真っ先に家計を圧迫する
被災地では、
収入が減った家庭ほど
「教育費が重くのしかかる」状況に直面していました。
無償化で授業料が軽くなっても、
教育費全体が消えるわけではありません。
制度を過信すると、
災害後の家計が一気に不安定になります。
■④ 防災視点で見ると「固定費削減」は強い備え
授業料無償化は、
単なる教育制度ではなく
固定費が減る=災害耐性が上がる施策です。
被災地では、
固定費が少ない家庭ほど
避難生活や再建がスムーズでした。
■⑤ 私立高校でも年間80万円前後は想定しておく
調査データを踏まえると、
私立高校では
学校教育費+学校外活動費を含め、
年間約80万円前後を見込んでおくのが現実的です。
無償化は助けになりますが、
「余裕資金」まで自動的に生まれるわけではありません。
■⑥ 教育費の見通しは「生活防災」の一部
防災は、
水や食料だけではありません。
被災地では、
教育費の見通しが立っていた家庭ほど、
子どもの不安が小さく、生活再建も早い傾向がありました。
教育費の想定は、
心の防災でもあります。
■⑦ 無償化で浮いたお金の使い道を決めておく
授業料が軽くなった分、
・生活防衛資金
・災害備蓄
・一時的な収入減への備え
に回せるかどうかが重要です。
被災地では、
「浮いた分を備えに回せた家庭」が
後で助かっていました。
■⑧ 制度は「知っている人」だけが活かせる
制度は自動的に家計を守ってくれるわけではありません。
申請、確認、見通し。
これを把握しているかどうかで、
結果は大きく変わります。
■⑨ 教育費を知ることは、子どもを守る防災
教育費の不安は、
そのまま家庭の不安になります。
被災地で感じたのは、
「数字が見えている家庭ほど、子どもが落ち着いていた」という事実です。
私立高校の授業料無償化は、
確かに家計を助ける制度です。
しかしそれは、
「備えが不要になる」ことを意味しません。
教育費を正しく知り、
生活全体を守る視点で考えること。
それが、
災害時にも揺らがない
現実的で続けられる防災です。

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