災害対応で最も見落とされやすい存在が、
被災地で働く自治体職員です。
被災地の現場で何度も感じたのは、
職員が壊れるかどうかは、
「制度」よりも「日々の声かけ」で決まるという現実でした。
■① 被災地職員は「強い人」ではない
被災地に入ると、
自治体職員は自然と
「しっかりしなければならない立場」になります。
しかし実際には、
・自宅が被災
・家族の安否不明
・睡眠不足
・長時間勤務
この状態で、
感情を押し殺しながら働いています。
強いのではなく、
我慢しているだけです。
■② 壊れる職員に共通する状態
被災地で壊れていった職員には、
共通点がありました。
・弱音を吐かない
・「自分がやらなければ」と抱え込む
・誰にも頼らない
・休まない
本人は真面目で責任感が強い。
だからこそ、
限界を超えるまで止まりません。
■③ 壊れないために最初に必要なのは「声かけ」
被災地で最も効果があった支援は、
特別な制度ではありませんでした。
それは、
何気ない声かけです。
・「無理してない?」
・「今日は少し休もう」
・「ここは代わるよ」
・「全部やらなくていい」
この一言が、
職員を現実に引き戻します。
■④ 声かけは「評価」ではなく「確認」
重要なのは、
声かけが評価や叱咤にならないことです。
×「まだ頑張れるでしょ」
×「責任者なんだから」
○「ちゃんと寝てる?」
○「今、何が一番きつい?」
声かけは、
相手の状態を確認する行為です。
■⑤ 被災地では「弱音を許す空気」が必要
被災地で壊れなかった職場には、
共通して
弱音を吐いていい空気がありました。
・「今日はきつい」
・「もう限界」
・「少し離れたい」
これを言えるだけで、
人は踏みとどまれます。
■⑥ 「休め」と言われて初めて休める
被災地の職員は、
自分から休む判断ができません。
だからこそ、
周囲が
「休んでいい」
ではなく
「休んで」
と伝える必要があります。
これは甘やかしではなく、
組織を守る行為です。
■⑦ 声かけは住民にもできる支援
この声かけは、
上司や同僚だけの役割ではありません。
住民の
・「ありがとうございます」
・「無理しないでください」
・「少し休んでください」
この言葉が、
現場では想像以上に効きます。
■⑧ 被災地職員が壊れないことは「防災」
職員が壊れれば、
避難所も支援も回りません。
だから、
被災地職員を守ることは、
立派な防災です。
声かけは、
最も簡単で、
最も効果が高い減災策です。
■⑨ 壊れないための合言葉
被災地で何度も使われていた、
救いになる言葉があります。
「全部は無理」
「今日はここまででいい」
「一人で背負わない」
この言葉を、
誰かが口にするだけで、
現場は少しだけ軽くなります。
被災地で働く人が壊れないこと。
それは、
制度よりも、
装備よりも、
一言の声かけから始まります。
それを忘れないことが、
本当に現場を守る防災です。

コメント