【防災士が解説】防災×救助|災害救助猫は存在するのか?期待と現実

近年、
「災害救助猫」という言葉を
耳にすることがあります。

しかし結論から言うと、
災害救助猫は制度化された存在ではありません。

なぜそう言い切れるのか、
防災の視点で整理します。


■① 災害救助猫とは何か

災害救助猫とは、

・瓦礫の下の人を探す
・被災地で活躍する猫

というイメージで
語られることが多い存在です。

ですが、
公的・実務的に認められた
「救助猫」という制度はありません。


■② なぜ犬はいて、猫はいないのか

最大の理由は、
行動特性の違いです。

災害救助犬は、

・命令に従う
・広範囲を探索できる
・継続的な訓練が可能

一方、猫は、

・単独行動が基本
・指示に従わない
・環境変化に弱い

救助活動との相性が
根本的に違います。


■③ 猫は嗅覚が優れているのに?

猫は嗅覚や聴覚が鋭く、
異変に気づきやすい動物です。

しかし、

・合図を出す
・同じ作業を繰り返す
・危険環境に耐える

こうした救助活動に必要な行動を
安定して行うことはできません。

能力と任務は別物です。


■④ 被災地での猫の実際の役割

災害現場において猫は、

・被災者の心を癒す
・仮設住宅での精神的支え

といった
メンタルケアの存在
になることはあります。

しかしこれは
救助活動ではなく、
被災後の生活支援の側面です。


■⑤ 「猫が助けてくれる」は危険な誤解

もし、

「猫は災害に強い」
「猫が異変を察知して助けてくれる」

と考えているなら、
それは危険な幻想です。

猫は、

・逃げ遅れる
・パニックになる
・飼い主を置いて隠れる

こうした行動を取ることも
珍しくありません。


■⑥ ペット防災で本当に大切なこと

重要なのは、
「救助してもらう前提」ではなく、

・同行避難できる準備
・キャリー・ハーネスの訓練
・避難所での生活想定

猫自身を守る備えです。

猫は守る存在であって、
守ってもらう側ではありません。


■⑦ 災害時、猫を守れるのは誰か

災害時に猫を守れるのは、

・飼い主の判断
・事前準備
・避難行動

これだけです。

救助猫はいません。
代わりもいません。


■⑧ 自律型避難との関係

災害救助猫という発想は、
「誰かが助けてくれる前提」です。

防災の基本は、

・早めに逃げる
・一緒に避難する
・判断を先送りしない

という
自律型避難の考え方です。

猫を守れるのは、
飼い主の行動だけです。


■まとめ|災害救助猫はいない

災害救助猫は、

・制度として存在しない
・実務上も不可能
・期待すべき存在ではない

というのが現実です。

だからこそ、

・猫を守る備え
・同行避難の準備
・判断力を残す防災

が重要になります。

「助けてもらう防災」ではなく、
「守り切る防災」へ。

それが、
猫と生きる防災の正解です。

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