【元消防職員が解説】防災×消防団|消防車両に有料広告?地域防災を支える新しい仕組み

消防団は、地域防災の最前線を支える存在です。
しかし現実には、装備や備品の更新、維持に十分な財源があるとは言えません。

そんな中、香川県坂出市で
消防車両の側面に有料広告を掲載する取り組みが始まりました。
これは、地域防災を“持続可能”にするための新しい一歩です。


■① 消防車両に広告を載せる取り組みとは

香川県坂出市では、
消防団が使用する消防車両の側面に有料広告を掲載することを決定しました。

対象となるのは、

・ポンプ車 8台
・可搬式ポンプ積載車 8台

いずれも、
火災現場での消火活動や、
全国火災予防運動などの啓発活動で実際に使われる車両です。


■② 広告の掲載方法と条件

広告は、
運転席・助手席ドア下部に貼り付ける
マグネットシート方式です。

サイズは、
縦20cm × 横50cm。

掲載料金は、
1か月 3,300円からと比較的低額に設定されています。

ただし、重要な条件があります。


■③ 必須条件は「消防団員募集」の文言

広告には、

・社名
・商品名

とあわせて、
「消防団員募集」の文言を必ず入れることが条件です。

さらに、

・内容は広告審査委員会でチェック
・不適切な表現は不可
・申込者がマグネットシートを用意

といったルールが設けられています。

営利目的だけでなく、
消防団の存在を周知する広報効果も狙った仕組みです。


■④ 広告収入の使い道は「現場の備え」

得られた広告収入は、

・投光機
・車両バッテリー
・その他消防団備品

といった、
現場で直接役立つ装備の購入費に充てられます。

つまりこの取り組みは、

・市民
・事業者
・消防団

が間接的につながり、
地域防災力を底上げする仕組みです。


■⑤ なぜ今、こうした仕組みが必要なのか

消防団は、

・人手不足
・高齢化
・装備更新の遅れ

といった課題を抱えています。

一方で、

・災害は待ってくれない
・初動対応は地域力が鍵
・消防団の役割は今後も重要

という現実も変わりません。

自主財源を確保し、
現場の装備を少しずつでも更新していくことは、
災害時の安全性を高めることにつながります。


■⑥ 他自治体にも広がる可能性

坂出市の取り組みは、
県内自治体では初の試みとされています。

しかし、

・景観に配慮
・広告内容を厳格に審査
・目的を防災に限定

といった条件を整えれば、
他の自治体でも導入可能なモデルです。

「税金だけに頼らない防災」
という視点は、今後ますます重要になります。


■⑦ 防災は“お金の流れ”も含めて考える

防災というと、

・備蓄
・避難
・訓練

に目が向きがちですが、
それを支えるお金の仕組みも防災の一部です。

消防団が活動を続けられるかどうかは、
地域全体の耐災害力に直結します。


■⑧ まとめ|地域で支える防災の新しい形

消防車両への有料広告は、
単なる収入確保ではありません。

・消防団の存在を知ってもらう
・団員募集につなげる
・現場装備を充実させる

このすべてが重なって、
地域の防災力を底上げします。

防災は、
行政任せでも、現場任せでもなく、
地域全体で支えるもの

こうした小さな工夫の積み重ねが、
大きな被害を防ぐ力になります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました