【防災士が解説】防災×地震後の生活|「夜も寝られない」余震におびえる被災地のリアルと心が壊れない備え

最大震度6強を観測した青森県東方沖地震。
建物被害は1,000件以上にのぼり、住宅被害が深刻な地域では、地震後も不安の中で生活を続ける人たちがいます。

地震は揺れが収まって終わりではありません。
本当に苦しくなるのは、その「後」です。


■① 「ここに住み続けるのが怖い」自宅が安心できない場所になる現実

八戸市で家族4人暮らしをしていた女性。
津波を避けて高台を選び、地震対策も行っていた住宅が、最大震度6強の揺れで一変しました。

・家具や家電が散乱
・壁に大きな亀裂
・床の傾き
・地面の沈下や地割れ

本来「癒しの場」であるはずの自宅が、
恐怖を感じる場所に変わってしまったのです。


■② 目に見えない「家の傾き」が心と体をむしばむ

地震後、家に入るとすぐに分かる違和感。
扉が自然に閉まる、床に置いたビー玉や缶が転がる。

わずかな傾きでも、

・立っていると酔ったような感覚
・片足を上げるとふらつく
・常に違和感が続く

こうした状態は、自律神経にも大きな負担を与えます。


■③ 小さな余震にも過剰に反応してしまう心理

「余震のたびにビクビクしてしまう」
「夜になると不安で眠れない」

これは特別なことではありません。
強い揺れを体験した後、多くの被災者が感じる自然な反応です。


振動
建物のきしみ

それらすべてが「また来るのでは」という恐怖を呼び起こします。


■④ 就寝中の地震がもたらす深刻な記憶

この地震は、就寝中に発生しました。

・子どもがベッドから投げ出される
・家具が壊れ、衣装ケースが足元に落下
・クローゼットの扉が外れ、物が飛び出す

幸い命は助かりましたが、
「いつ同じことが起きるか分からない」という記憶が、心に深く残ります。


■⑤ 「住める」と「安心して住める」は違う

行政の調査では
「住めない状態ではない」と判断されました。

しかし、

・傾いた床
・広がる亀裂
・余震への恐怖

がある中で、安心して暮らせるかどうかは別問題です。

被災者が感じる不安は、
数値や基準だけでは測れません。


■⑥ 地震後に起こる“心の二次被害”

地震のあとに起こるのは、建物被害だけではありません。

・睡眠不足
・常時緊張状態
・不安や恐怖の慢性化

これらは心の二次被害とも言えます。

「自分は大丈夫」と無理をすると、
長期的に心身の不調につながることがあります。


■⑦ 心が壊れないために知っておいてほしい考え方

防災士として伝えたいのは、

・怖がるのは弱さではない
・不安を感じるのは自然な反応
・「逃げてもいい」「休んでもいい」

ということです。

地震後の備えには、
物資だけでなく“心の避難”も含まれます。


■⑧ まとめ|地震は終わっても、生活は続いていく

地震は一瞬で終わります。
しかし、その後の生活は何年も続きます。

だからこそ防災は、

・命を守る
だけでなく
・生活と心を守る

ところまで考える必要があります。

「また大きな地震が来ないことを祈る」だけでなく、
不安と共存しながら、少しずつ日常を取り戻すことも立派な防災です。

被災地のリアルは、
これから備える私たち全員に向けた、大切なメッセージです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました