日本は地震大国ですが、
世界には「暴風」「高温」「豪雪」など、それぞれの国が培った
“災害に強い家づくりの知恵”があります。
日本の防災に応用できるポイントをまとめます。
■ 1. アメリカ(フロリダ):ハリケーン対策が徹底
強風に耐える工夫が桁違い。
特徴
- ハリケーンシャッターが標準装備
- 屋根材は飛散しにくい形状
- 開口部(窓・ドア)の耐風圧が非常に強い
- 停電時のため家庭用発電機が一般化
日本が学べる点
- 豪雨・台風に備える「窓防災」が課題
- 飛散物対策を家庭レベルで
- 家庭用発電機の普及が大きな安心に
■ 2. オーストラリア:森林火災対策のエキスパート
乾燥地帯ならではの“延焼対策”が進む。
特徴
- 不燃性の外壁材が一般的
- 窓ガラスは耐熱ガラス
- 家周りの植栽管理がルール化
- 屋根の落ち葉対策(火の粉が溜まらないように)
日本へのヒント
- 山間部の住宅は“延焼しにくい外壁”を検討
- 落ち葉対策を「防災点検項目」に
- 住宅街でも植栽管理は重要な火災対策
■ 3. スウェーデン:豪雪地域の建築にヒント
雪国は“寒さと積雪”への強さがある。
特徴
- 断熱性能が極めて高い
- 屋根の角度が急で雪が積もりにくい
- 気密性が高いため暖房効率が桁違い
- 窓は二重・三重ガラス
日本が学べる点
- 断熱は「防災(停電・寒波)対策」に直結
- 豪雪地帯は屋根形状でリスク軽減
- 断熱性能改善は“命を守る投資”
■ 4. オランダ:水害対策のトップ国家
国全体が“水と共存する防災”を実現。
特徴
- 浮体式住宅(フローティングハウス)が存在
- 地域ごとの排水システムが極めて高度
- 家そのものが水に浮く仕組みも
- 河川管理の精度が世界最高レベル
日本への応用
- 水害リスク地帯への“住まいの選び方”啓発
- 排水設備の地域差を知る必要性
- 在宅避難でも“二階待避”の重要性を再認識
■ 5. ドイツ:地下室文化が“避難部屋”になる
ドイツの住宅構造から学ぶ安全性。
特徴
- 地下室(ケラー)を多くの家が持つ
- 保管庫・シェルター・食品貯蔵に使われる
- 温度変化が少ないため備蓄に最適
日本へのヒント
- 日本の家は地下室が少ないが
“納戸・クローゼット”を備蓄スペースに応用可能 - 在宅避難を考えるなら“部屋の役割分け”が重要
■ まとめ
世界の家には、それぞれの地域が乗り越えてきた
災害との戦いの歴史が詰まっています。
日本が学べるのは、
- 地域リスクに合わせた“家の個性づくり”
- 外壁・窓・屋根などの素材選び
- 断熱=災害対策という新しい常識
- 家周りの管理が防災力を左右する
- 備蓄スペースを“家の構造そのもの”で確保する
という点です。
家づくりやリフォームを考える人にも、
防災の大きなヒントになります。

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