災害時に何を食べるか——。
これは国ごとに文化が大きく違い、
日本の非常食づくりにも応用できるポイントがあります。
今回は「世界の食文化が生んだ非常食の知恵」をまとめます。
■ 1. アメリカ:高カロリー&長期保存が基本
大災害が多い国だけに種類が豊富。
特徴
- MRE(戦闘糧食)が一般家庭にも普及
- カロリーが高く寒冷地・停電時に向く
- 缶詰・乾燥食品のバリエーションが圧倒的
- 電気不要で食べられる食品が多い
日本が学べる点
- 子どもや高齢者向けに「高カロリー非常食」の強化
- 温め不要で食べられる“高エネルギー食”は重要
- 個食パック化された食品をもっと普及させたい
■ 2. インド:スパイス文化が非常食の保存性を高める
スパイスには防腐効果・抗菌効果がある。
特徴
- カレーや豆料理は乾燥保存向き
- スパイスによる風味で食欲不振を防げる
- ベジタリアン用の保存食が豊富
日本へのヒント
- 非常時の“味変”としてスパイスを活用
- 食欲が落ちた避難所で“香り”が心を支える
- 調理不要のカレー缶やレトルトの導入が有効
■ 3. 北欧(ノルウェー・スウェーデン):乾燥食品のプロ
寒冷地は乾燥保存が得意。
特徴
- 乾燥魚、乾燥パン“クリスプブレッド”が日常食
- 水さえあれば復元できる食品が多い
- コンパクトで軽量、登山や災害に最適
日本が学べる点
- アレルギー対応の乾パン・乾燥食の種類をもっと
- 高齢者も食べやすい“ふやかし食”開発が重要
■ 4. アフリカ:調理器具の少なさを前提にした食事
“最低限の火と水で作れる”知恵がある。
特徴
- 粟・とうもろこし・雑穀が主食
- どこでも調理できるシンプルな方法
- 水が少ない地区では“練るだけ”の料理が多い
日本へのヒント
- 水が少ない災害では「水量を使わない食品」が必要
- 粉食(乾燥主食)の検討も将来の防災ポイント
■ 5. 中国:常温保存できる麺・粥文化が強い
“温かい食事”の安心感を持つ国。
特徴
- インスタント麺の種類が非常に多い
- 米粥(コンジー)のレトルト・缶詰文化
- 子どもから高齢者まで食べやすい
日本へのヒント
- 非常食に「お粥」をもっと普及させる
- 高齢者・乳幼児にとって“飲み込みやすさ”は重要
- 湯さえあれば作れる食品は停電時も強い
■ まとめ
世界の食文化は、そのまま“防災文化”につながっています。
日本が取り入れるべきポイントは、
- 高カロリー食の導入(アメリカ)
- スパイスによる食欲支援(インド)
- 軽量・乾燥食(北欧)
- 少ない水で作れる主食(アフリカ)
- 高齢者に優しい粥文化(中国)
世界に学ぶと、日本の非常食はもっと進化できます。
「家族の好み×世界の知恵」で
あなたの家庭の“災害食プラン”を強くしていきましょう。

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