“命を守る教育”は、各国が最も力を入れる分野のひとつ。
世界には、日本の参考になるユニークな指導方法が数多くあります。
■ 1. ニュージーランド：地震教育は“体で覚える”
地震国として、避難行動の徹底度がすごい。
特徴
- 年間を通して必ず“Drop, Cover, Hold”の訓練
- 就学前の子どもも“遊びながら覚える”方式
- 教育現場の裁量が大きく、学校独自の訓練も多い
日本へのヒント
- “遊び×訓練”を増やして行動を定着
- 幼稚園・保育園での地震行動教育を強化
- 授業より“体験型”を重視
■ 2. 台湾：全国いっせい防災ドリル文化
国が一丸となって“全員避難”を練習。
特徴
- 9月21日に全国一斉地震避難訓練
- スマホに「訓練の緊急速報」が届く
- 学校・企業・家庭が同時に動くスタイル
日本が学べる点
- 携帯の緊急速報を使った訓練
- 自治体単位の“一斉避難行動”
- 防災教育を「イベント化」して浸透させる
■ 3. アメリカ：防災教育は“選択式”で深堀りする
子どもが自分で防災テーマを選ぶ。
特徴
- 山火事・洪水・竜巻などテーマを自由選択
- プロジェクト形式で“自分で調べて発表”
- 実際の消火活動や救急体験イベントが多い
日本へのヒント
- 子どもが“興味で選べる”防災授業
- 調べ学習形式で深い学びを提供
- 消防・救急体験との連携を強化
■ 4. ノルウェー：“屋外教育×防災”が基本
自然との距離が近い北欧ならでは。
特徴
- 幼児でも自然の中での行動訓練が標準
- 雪・寒さ・川遊びなどリスク教育が豊富
- “自然で遊ぶ＝危険を学ぶ”文化
日本へのヒント
- 自然体験でリスク感覚を育てる
- 川や山での“季節の危険教育”を拡充
- 幼少期から“外で学ぶ”機会を増やす
■ 5. カナダ：心理教育に力を入れる珍しい国
災害後の心のケアを最重視。
特徴
- “不安とどう向き合うか”を授業で教える
- 子ども向けトラウマ予防プログラムが一般化
- 防災教育＝心理教育の一部
日本へのヒント
- “不安との向き合い方”を学校で教える
- 災害後の心のケアの基本を教育に導入
- 感情コントロールを学ぶ授業（特に中高生）
■ まとめ
世界の防災教育は、
- 体験型（NZ）
- 一斉訓練（台湾）
- 自主選択型（米国）
- 自然教育（北欧）
- 心のケア教育（カナダ）
と、多様なアプローチがあります。
日本が取り入れるべきは、
- 子どもたちが“自分の頭で考える”防災
- 体験を通じて覚える教育
- 心理ケアの基礎教育
- 自然と触れ合ってリスク感覚を磨く
防災教育が進化すれば、
地域全体の“災害対応力”は確実に強くなっていきます。
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