災害時のボランティアは、
国ごとに仕組みも価値観も大きく違います。
世界の実例を知ることで、日本の支援活動もさらに進化できます。
■ 1. アメリカ：専門チームが“職業レベル”で活躍
FEMA（連邦緊急事態管理庁）が中心。
特徴
- ボランティアでも高度な専門技能を持つ
- 救助・給食・医療・カウンセリングまで分業
- 災害経験者が新規ボランティアを育てる文化
日本が学べる点
- 専門スキル別の登録制度の強化
- “育成ボランティア”の仕組み
- 心理支援や医療系のチーム化
■ 2. フィリピン：地域住民全員が“助ける側”
台風災害が多い国ならでは。
特徴
- 住民が避難誘導・物資整理を自発的に担当
- 子ども〜高齢者まで“役割意識”が高い
- コミュニティの絆が強く、復旧が早い
日本へのヒント
- 子ども向けのボランティア教育
- 地域の役割分担を「平時から」決める
- 高齢者も参加できる支援活動を設定
■ 3. カナダ：心理ケア型ボランティアが特徴的
心のケアを支える支援が多い。
特徴
- トラウマケア専門の市民ボランティア
- ペット支援・高齢者ケアの小規模グループ
- 被災者の話を“聞く専門”の団体がある
日本が学べる点
- 心理支援のボランティア育成
- 傾聴（話を聴く）スキルの訓練
- 福祉と防災の連携を強化
■ 4. 韓国：“地域青年”が防災の中核を担う
若者の力をフル活用。
特徴
- 地域の青年団が避難所運営を担当
- 行政と若者の連携が強い
- 大規模災害時は青年団が物流を担う
日本へのヒント
- 若者ボランティアチームの常設化
- SNS情報発信を青年チームが担当
- 避難所の“若者リーダー制度”
■ 5. イギリス：災害ボランティアは“近所助け合い”が中心
身近な人を守る文化。
特徴
- 近所同士での声かけ・支え合いが習慣
- 親子でボランティアに参加する家庭も多い
- 教会が地域支援の拠点になる
日本へのヒント
- “近所助け合い”の意識を強める仕組み
- 住民拠点（公民館）の防災機能を強化
- 家族で参加できるボランティア機会の増加
■ まとめ
世界のボランティアは、
- 専門技能型（アメリカ）
- 住民総参加型（フィリピン）
- 心理ケア型（カナダ）
- 若者中核型（韓国）
- 近隣支え合い型（イギリス）
と、多様な形で災害に向き合っています。
日本が取り入れるべきは、
- 専門スキルの育成
- 若者の活躍機会
- 心理支援チーム
- 地域の役割分担
- 近所助け合いの仕組み
これらを組み合わせることで、
日本の“地域防災力”はさらに強くなります。
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