【防災士が解説】防災×正月②|お正月の災害備えは「何もしない前提」で考える

お正月は、防災の面では一年で最も油断しやすい期間です。
同時に、災害が起きた場合は最も不利な条件が重なる時期でもあります。

被災地でも、「正月だから大丈夫だと思っていた」という声を何度も聞きました。


■① お正月は“機能しない前提”が基本

お正月の災害でまず想定すべきは、

・役所がすぐ動けない
・医療機関が限られる
・物流が止まりやすい

という現実です。

被災地では、
「平日なら助かったかもしれない」という場面が確かにありました。

正月は支援が遅れる前提で備える必要があります。


■② 被災地で痛感した「正月は人が少ない」問題

正月は、

・職員が少ない
・ボランティアが集まりにくい
・判断が翌日以降になる

という特徴があります。

現場では、
「今日は正月だから対応できない」という状況が実際に起きました。

つまり正月は、
自分と家族でしばらく耐える時間が必ず発生します。


■③ 正月の備えは“特別な準備”はいらない

防災というと、
新しいものを買うイメージがありますが、正月前は逆です。

・今ある食材
・今ある衣類
・今ある道具

これで数日どう過ごせるかを考えるだけで十分です。

被災地でも、
「普段の延長」が一番役に立ちました。


■④ お正月の災害で困るのは「生活リズムの崩れ」

正月は、

・夜更かし
・飲酒
・食べ過ぎ

が重なります。

被災地では、
体調を崩した人ほど避難がつらくなっていました。

正月の備えは、
無理をしない生活を続けることも含まれます。


■⑤ 家族で一度だけ話しておくこと

長い防災会議は不要です。

お正月前に話すのは、これだけでいい。

・もし災害が起きたら、どこに集まるか
・外に出る判断は誰がするか
・寒さ対策は何を使うか

被災地では、
この「一言の共有」が混乱を防ぎました。


■⑥ 正月は「逃げない備え」も重要

災害=避難、と思いがちですが、
正月は移動そのものがリスクになることもあります。

・雪
・渋滞
・暗さ

被災地でも、
「無理に動かなかった判断」が結果的に正解だった例は多いです。

正月の備えは、
動かない選択肢を持つことでもあります。


■⑦ 何も起きなければ、それでいい

防災は、
成果が見えないのが普通です。

正月に災害が起きなければ、
それは「備えが無駄だった」のではなく、
何事もなく過ごせた成功です。

静かな正月を守るための備え。
それが、いちばん現実的な防災です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました