地震や豪雨災害の現場では、
想像以上に「切る力」が命を左右します。
倒壊家屋、流木、倒木――
人の手ではどうにもならない場面で、
最後に頼れるのがチェンソーです。
■① なぜ災害対応にチェンソーが必要なのか
実際の災害現場では、
・倒壊した家屋の梁
・道路を塞ぐ倒木
・河川から流れ着いた流木
これらが救助や進入の大きな障害になります。
チェンソーは
「速く」「確実に」「大量に」
障害物を除去できる数少ない資機材です。
■② 消防が学ぶのは「切り方」だけではない
和歌山県・新宮市消防本部では、
外部講師を招き、複数回にわたる訓練を実施。
内容は単なる切断訓練ではありません。
・状況に応じた切断方法
・材の緊張・反発の見極め
・活動中の重大な危険ポイント
机上では学べない、
現場前提の技術が中心です。
■③ メンテナンスが命を分ける理由
災害現場では、
・燃料切れ
・切れ味低下
・機械トラブル
これが即、活動停止につながります。
そのため訓練では
目立て(刃の研磨)などの
メンテナンス技術も重視されます。
「動くチェンソー」ではなく
「使えるチェンソー」を維持することが重要です。
■④ チェンソーは危険な道具でもある
チェンソーは便利な反面、
・キックバック
・切断材の跳ね返り
・足元の不安定さ
一瞬の判断ミスが、
重傷事故につながります。
だからこそ、
正しい知識と反復訓練が欠かせません。
■⑤ 災害対応力は「平時の積み重ね」で決まる
災害は待ってくれません。
・事前に訓練しているか
・実際に触っているか
・危険を理解しているか
この差が、
救える命の数に直結します。
新宮市消防本部のように、
継続的な訓練を重ねる姿勢こそ、
災害に強い組織の条件です。
■⑥ 一般の人が注意すべき視点
災害後、
善意でチェンソーを使おうとする人もいます。
ただし、
・使い慣れていない
・防護装備がない
・周囲の安全確認が不十分
この状態は非常に危険です。
無理な使用はせず、
専門機関の到着を待つ判断も
立派な防災行動です。
■⑦ 今日できる最小の備え
今日できることは一つ。
・「切る作業には危険が伴う」と知る
災害時、
無理に動かない判断が
自分と周囲を守ります。
■まとめ|救助力は道具ではなく訓練で決まる
チェンソーは万能ではありません。
扱える人と、準備があってこそ力を発揮します。
災害対応力とは、
派手な装備ではなく、
地道な訓練の積み重ね。
それが、
本当に命を守る防災です。

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