【防災士が解説】防災×富士山噴火|Xデーは突然ではない、判断を間違えない備え方

日本の象徴・富士山は、300年以上噴火していません。
しかしそれは「安全」という意味ではなく、「エネルギーを溜め続けている状態」です。

専門家ははっきり言います。
富士山は、いつ噴火してもおかしくない火山です。

この記事では、
・噴火はどれくらい前にわかるのか
・どんな噴火が想定されているのか
・私たちはどう行動すべきか

を、防災の視点で整理します。


■① 富士山噴火は「数時間前」に兆候が出る

富士山の噴火は、何の前触れもなく突然起きるわけではありません。

マグマは地下20km以上から、岩盤を壊しながら上昇します。
その過程で、以下の変化が現れます。

・火山性地震の増加
・低周波地震
・地殻変動

これらの兆候が観測されれば、最短で数時間後に噴火する可能性があります。

実際、三宅島や伊豆大島では、
火山性地震の発生から約2時間後に噴火しています。


■② 富士山では2種類の噴火が想定されている

富士山で想定されている噴火は、大きく2つです。

● 溶岩流噴火

・溶岩が地表をゆっくり流れる
・到達までに日数〜週間の余裕がある
・避難は「計画的・段階的」に行える

● 爆発的噴火

・軽石・火山灰を広範囲に噴出
・遠方まで降灰が及ぶ
・建物倒壊やライフライン停止のリスクが高い

噴火の初期段階で、この見極めは非常に難しいのが現実です。


■③ 溶岩流からの避難は「徒歩」が原則

溶岩流が想定される地域では、
一斉に車で逃げないことが重要です。

理由は単純です。
・渋滞が発生すると避難が止まる
・徒歩の方が確実に逃げられる

避難といっても、
遠くまで逃げる必要はありません。

溶岩の流れと直交する方向へ、数百メートル〜1km程度
これが基本です。

高齢者や要介護者は、優先的に車を使用します。


■④ 爆発的噴火で本当に怖いのは「火山灰」

爆発的噴火で最も深刻なのは、火山灰です。

宝永噴火では、
・横浜:約10cm
・江戸(東京):2〜5cm

の降灰がありました。

最新の想定では、
神奈川県相模原市で30cm以上の降灰も想定されています。

火山灰は非常に重く、
特に旧耐震の木造住宅では倒壊リスクが高まります。


■⑤ 都心でも避難不要とは限らない

都心部では、
・家屋倒壊は想定されていない
・原則は「屋内避難」

とされています。

しかし、影響は甚大です。

・停電
・断水
・鉄道停止(0.5mmの降灰で運休)
・物流停止

生活は確実に止まります。


■⑥ 富士山噴火は「長期戦」になる

噴火は、
・何日で終わるか
・いつ収束するか

誰にも分かりません。

だからこそ重要なのが、
最低1週間以上の備蓄です。

これは首都直下地震対策と同じ考え方で、
そのまま富士山噴火対策になります。


■⑦ フェイク動画・誤情報に注意する

噴火時に最も混乱を招くのが、
SNS上の誤情報です。

実際に、
海外の火山噴火を装ったAI生成動画が拡散した事例もあります。

判断基準はシンプルです。

行動の根拠は、気象庁など公的機関の情報のみ

これを徹底してください。


■⑧ 今日できる最小行動

・自分の地域の降灰想定を確認する
・屋内避難になった場合の生活を想像する
・水・食料・マスク・ゴーグルの備えを見直す

これだけで十分です。


■⑨ 覚えておきたい防災の本質

噴火を恐れる必要はありません。 判断を間違えることが、一番のリスクです。

富士山噴火は、
「突然起きる災害」ではなく
「備えで被害を減らせる災害」です。

正しい知識が、不安を減らします。

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