災害時にポータブル発電機を使おうとして、
「燃料が手に入らない」「思ったより動かない」
――これは被災地で何度も見た光景です。
発電機選びで見落とされがちなのが、燃料の種類。
ここを誤ると、発電機があっても“使えない置物”になります。
被災地経験を踏まえ、
ガソリン・ガス・バッテリーそれぞれの現実的な違いを整理します。
■① 被災地でまず起きた「燃料問題」
地震直後、真っ先に止まったのは――
・ガソリンスタンド
・カセットボンベの流通
・充電インフラ
「発電機はあるのに、燃料がない」
この状況に陥った家庭は少なくありませんでした。
だからこそ、燃料の性質を事前に知ることが重要です。
■② ガソリン式発電機の特徴と注意点
メリット
・高出力(暖房・調理も対応可)
・長時間運転が可能
・家庭用家電を幅広く使える
被災地での現実
・地震直後はガソリン入手が困難
・給油待ちが数時間〜半日
・保管管理が難しい(劣化・引火)
実際、
「満タンで備えていた家庭」は助かり、
「普段は空にしていた家庭」は使えませんでした。
結論
→ 高出力だが“事前備蓄が前提”。
■③ ガス式(カセットボンベ)発電機の実態
メリット
・扱いやすい
・エンジン始動が簡単
・保管が比較的安全
被災地での落とし穴
・ボンベが一気に品薄
・1本あたりの稼働時間が短い
・暖房・調理を同時に使えない
能登では、
カセットボンベが数日で店頭から消えました。
結論
→ 短期停電向け。長期には不向き。
■④ バッテリー式(ポータブル電源)の現実
メリット
・屋内使用が可能
・静音・排気なし
・安全性が高い
被災地で感じた限界
・容量に限界がある
・暖房用途には厳しい
・再充電手段が必要
「初日は快適、3日目から何もできない」
という声が非常に多かったです。
結論
→ 初動対応に強いが、単独運用は危険。
■⑤ 被災地で最も評価が高かった組み合わせ
現場で「安定していた家庭」は、
燃料を一種類に絞っていませんでした。
実用的だった構成例
・バッテリー式(初動・夜間)
・ガス式(短時間調理)
・ガソリン式(長期・主力)
これにより、
「燃料が途切れても、完全停止しない」
状態を作れていました。
■⑥ 燃料別・備蓄の現実的な目安
被災地基準での目安です。
・ガソリン:満タン+予備1回分
・カセットボンベ:最低12本
・バッテリー:スマホ5日分以上
「想定の2倍」が、実際の必要量でした。
■⑦ 結論:発電機は“燃料設計”が9割
被災地で痛感したのは、
発電機の性能より、燃料がすべて
という現実です。
・入手できるか
・保管できるか
・使い切れるか
この3点を考えずに選ぶと、
災害時に役に立ちません。
次の記事では、
「発電機でスマホ・パソコンを安全に充電する方法」を、
被災地で実際に起きたトラブル事例とともに解説します。

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