日本は「災害大国」である一方、
世界から称賛されるのが 災害ボランティアの質と仕組みの高さ です。
地震・豪雨・台風が多い日本では、
ボランティアの体制が進化し続け、今では世界モデルといわれるほど。
ここでは、日本の“圧倒的な防災ボランティア力”を解説します。
■ 1. ボランティアセンターが全国に存在する国は珍しい
日本には 社会福祉協議会(社協) が全国にあり、
災害時には「災害ボランティアセンター」を即時立ち上げます。
これにより、
- 登録
- 受付
- 活動内容の割り当て
- 必要物資の整理
- 活動の記録管理
が 全国共通のルールで運用 されます。
世界的には、災害発生後に“その場でボランティアを募集する”国が多く、
日本のように“事前に仕組みが整っている”国は極めて少ない。
■ 2. 被災地のニーズを可視化する仕組みがある
日本では「ニーズ調査チーム」が避難所・家屋を回り、
被災者の困りごとを専用シートに記録してセンターに提出します。
その結果…
- 泥かき
- 家具の移動
- 被災ゴミ出し
- 炊き出し
- 心のケア
- ペット支援
- 外国人支援
- 福祉ニーズ
などが 可視化され、適切にボランティアへ割り当て されます。
海外だと、支援が重複したり、どこにも届かなかったりするケースが多い。
■ 3. ボランティアの“安全教育”がレベル違い
日本の災害ボランティアは、活動前に必ず 安全講習 を受けます。
主な内容
- 熱中症対策
- 粉じん・ガラス破片対策
- 水害現場での感染症予防
- 無理な作業の禁止
- 危険区域への立入ルール
- 服装(長袖・長ズボン・防護手袋など)
これは、世界基準から見ても非常に先進的。
「ボランティアの安全を守る」という文化が徹底しています。
■ 4. SNSを活用した“情報の透明化”が進んでいる
日本では、災害ボランティアセンターがSNSで情報を発信します。
- 受入状況
- 必要な作業
- 混雑状況
- 活動報告
これにより全国から人が集まり、混乱が起きにくくなっています。
海外ではSNS活用が遅れている地域も多く、
情報錯綜やデマによる混乱も起こりがち。
■ 5. 若者・高齢者・行政・NPOが連携する“多層型”の強さ
日本の災害ボランティアは、立場に関係なく協力します。
- 大学生
- 会社員
- 地域の高齢者
- 自治体職員
- 専門NPO
- 企業ボランティア
この“多層型連携”は、世界の専門家から高く評価されているポイント。
特に、日本独自の
- 高校生のボランティア体験
- 大学の地域連携活動
- 地域包括支援センターの協働
は、海外にほぼない文化。
■ 6. “受援力”が高いまちづくりが進んでいる
日本では、災害時に「助けを受け入れる力=受援力」を高める取り組みがあります。
例
- ボランティア受入マニュアル
- 担当者研修
- 受援訓練
- 多言語対応
- ペット同伴
- 福祉課との連携
被災地が“助けられる準備”ができている国は本当に少ない。
■ 7. “ありがとう文化”がボランティアを支えている
日本では、被災者がボランティアへ感謝を伝える文化が浸透しています。
- 手紙
- メッセージボード
- 子どもたちの絵
- SNSでの感謝投稿
これが大きな力になり、次の災害でも自然と人が集まる。
海外では「助ける側・助けられる側」に壁ができる地域も多い。
■ まとめ
日本の災害ボランティアは世界トップクラス。
- 全国で共通の仕組み(社協)
- ニーズ調査の精密さ
- 安全教育の徹底
- SNSによる情報公開
- 住民・行政・NPOの多層連携
- 受援力の向上
- 感謝文化の成熟
これらが合わさり、日本の「助け合い力」は世界に誇るレベルです。
災害が多い国だからこそ育まれた、唯一無二の強みです。

コメント