【防災士が解説】停電・通信遮断シミュレーションで備える防災訓練

大規模災害では、停電と同時に通信が途絶えることが珍しくありません。被災地では「電気も電波もない時間」を想定していなかったために、不安と混乱が一気に広がる場面を何度も見てきました。だからこそ、事前のシミュレーションが重要になります。


■① なぜ停電・通信遮断の訓練が必要なのか

多くの人は「停電=不便」と考えがちですが、実際は情報が入らないことが最大のストレスになります。被災地では、正確な情報が得られず、不安が増幅して体調を崩す人も少なくありませんでした。


■② 被災地で実感した“想定不足”

現場で多かったのは「スマホがあれば大丈夫」という思い込みです。通信が完全に止まると、家族の安否確認もできず、精神的に追い込まれるケースが目立ちました。


■③ シミュレーションは“完全遮断”で行う

訓練では、あえてブレーカーを落とし、Wi-Fiもモバイル回線も使わない状態を作ります。中途半端に使える環境では、本当の課題は見えてきません。


■④ 情報収集手段を洗い出す

通信遮断時に使えるのは、ラジオや防災行政無線など限られた手段です。被災地では「ラジオの電池がなかった」という失敗が非常に多く見られました。


■⑤ 家族・グループで役割分担を確認

誰が情報を集め、誰が家族をまとめるのか。事前に役割を決めておくと、停電時でも無駄な動きが減ります。現場では、この差が行動の早さに直結していました。


■⑥ 夜間を想定した訓練も重要

夜の停電は不安を何倍にもします。被災地では、暗闇での移動が原因で転倒やケガが起きました。夜間想定のシミュレーションで、照明の配置を確認しておくことが大切です。


■⑦ 自律型避難の判断力を養う

通信がない状況では、行政の指示を待てません。周囲の状況を見て「動かない」「留まる」「移動する」を判断する力が求められます。これは訓練でしか身につきません。


■⑧ 定期的に繰り返すことがカギ

一度やって終わりでは、いざという時に動けません。被災地で冷静に行動できた人は、日頃から繰り返し備えていた人たちでした。


■まとめ|通信がない時間を体験しておく

停電・通信遮断のシミュレーションは、不安を減らすための訓練です。

結論:
「使えない状況」を知ることが、最大の備えになる
防災士として現場を経験してきた中で、最も強く感じたのは「想像できていた人ほど落ち着いていた」という事実です。何も使えない時間を一度体験しておくことが、命と心を守る準備になります。

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