災害の多発が世界共通の課題となる今、
各国は“気候変動対策=防災”として独自の取り組みを進めています。
日本と全く違う視点を持つ国も多く、学べる点は非常に多いです。
■ 1. デンマーク:街の道路自体を“巨大な雨水プール”に変える
デンマーク・コペンハーゲンは都市型水害対策が世界最先端。
- 道路を“くぼませて”雨水をためる構造
- 公園が雨水貯留スペースに変身
- 普段は遊び場、豪雨時は治水施設
多機能インフラ(ふだん+災害時)の設計は日本も応用可能
■ 2. UAE(アラブ首長国連邦):人工降雨で砂嵐を制御する
UAEはドローンなどを使って“人工的に雨を降らせる”技術を運用。
- 砂嵐を抑える
- 気温上昇の緩和
- 水資源確保
日本では一般的でないが、
極端な気候に対抗する“能動的な気象操作”の発想は参考になる。
■ 3. オーストラリア:山火事対策は“自然の力”を利用
オーストラリアは山火事常襲地帯のため、
対策が非常に独特。
- 火をあえて小規模に“計画燃焼”
- 燃料となる枯れ草・低木を処分
- 風向きを利用して炎の進行を操作
“火を完全に消さない”という日本とは真逆の発想
■ 4. オランダ:海面上昇に備えて“街ごと浮かせる”
オランダでは、気候変動による海面上昇対策として
“浮く街・浮く家”が実際に建設されている。
- フローティングハウス
- 水位に合わせて上下する道路
- 流されない係留システム
浸水前提の発想は日本の沿岸部にも応用余地が大きい
■ 5. カナダ:熱波対策で“都市の色”を変える
カナダは猛暑対策として都市の景観を調整する。
- 屋根を白く塗って熱を反射
- 道路も耐熱色に変更
- 木陰を増やす植樹プロジェクト
「涼しい街づくり」がそのまま防災につながっている。
■ まとめ
世界の気候変動対策は、日本とは根本的に違う視点を持っている。
- 道路や公園を雨水プールに(デンマーク)
- 人工降雨で気候を調整(UAE)
- 山火事は“燃やして防ぐ”(豪州)
- 街そのものを浮かせる(オランダ)
- 都市の色を変えて熱波対策(カナダ)
これらの発想を日本の防災技術と組み合わせることで、
未来の“気候変動に負けない町づくり”は大きく前進します。

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