【防災士が解説】防災×エコノミークラス症候群|避難先で命を守るために必ず知っておくこと

災害が起きたあと、「避難できたから一安心」と思ってしまいがちですが、実は避難後にも命の危険は潜んでいます。その代表例が、避難所や車中避難で起こりやすいエコノミークラス症候群です。


■① エコノミークラス症候群とは何か

エコノミークラス症候群とは、長時間同じ姿勢を続けることで血液が固まり、血管が詰まる状態を指します。特に足の静脈にできた血の塊が肺に飛ぶと、肺塞栓を起こし、突然死につながる危険があります。

これは飛行機だけの問題ではなく、避難所生活や車内避難でも起こります。


■② 避難所・車中避難が危険になりやすい理由

災害時の避難先では、
・狭いスペースで動けない
・床に座ったまま、横になれない
・寒さや遠慮から動かなくなる
といった状況が重なります。

その結果、血流が滞り、エコノミークラス症候群のリスクが一気に高まります。


■③ 「何もしていない時間」が最も危険

特に注意が必要なのは、
・夜間
・寒い時間帯
・疲れて動く気力がないとき

「じっとしているだけ」でも、体の中では静かに危険が進行します。自覚症状がほとんどないまま、突然重症化するケースも少なくありません。


■④ 今日からできる最小の予防行動

予防は難しいことではありません。
・足首をくるくる回す
・かかとを上げ下げする
・可能なら立ち上がって数歩歩く

たったこれだけでも、血流改善に大きな効果があります。「運動」と考えず、体を動かす習慣として意識することが重要です。


■⑤ 水分補給は「のどが渇く前」に

災害時はトイレを我慢しがちですが、水分不足は血液を濃くし、血栓ができやすくなります。
のどが渇いていなくても、こまめな水分補給を心がけてください。


■⑥ エコノミークラス症候群は「災害関連死」

この症候群は、地震や津波で直接亡くなるのではなく、避難生活の中で命を落とす「災害関連死」の原因のひとつです。
避難できたあとも、防災は終わりません。


■⑦ 避難後こそ「命を守る行動」を

災害時は、「我慢」「遠慮」「迷惑をかけない」が美徳になりがちです。しかし、動かないこと・水を飲まないことが、命を奪う結果につながる場合があります。

避難先では、
動くことは防災、飲むことも防災
この意識を忘れないでください。


■まとめ|避難後の行動が生死を分ける

エコノミークラス症候群は、知っているだけで防げる災害リスクです。
避難したあとも、
・少し動く
・少し飲む
この積み重ねが、命を守ります。

災害は「避難して終わり」ではありません。
避難後も続く防災行動を、ぜひ覚えておいてください。

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