冬キャンプは空気が澄み、焚き火も星空も美しい季節。
しかし防災の視点で見ると、最も事故が起こりやすい季節でもあります。
その代表が「低体温症」。
気温10℃でも起こり、命の危険に直結するため、冬キャンプは特に注意が必要です。
ここでは、冬キャンプで絶対に押さえておくべき安全対策をまとめます。
■ ① 冬キャンプで“最も危険”なのは低体温症
低体温症は、気温が低くなくても起こります。
✔ 気温10℃
→ 雨・風があると短時間で体温が奪われる
✔ 気温0℃
→ 夜間の冷え込みで体の芯から冷える
特に初心者は「寒さを甘く見ている」ケースが多く、
毎年救急搬送につながっています。
■ ② 冬キャンプで注意したい5つの行動
① 汗をかいたまま休憩する
→ 急速に体が冷える“冷え汗低体温”が危険。
② 焚き火だけで暖を取ろうとする
→ 風向きで急に寒くなり体温低下。
③ 服を1枚だけ減らす
→ 夜は昼の気温から10℃以上下がることも。
④ 食事を簡単に済ませる
→ 体が温まらず、エネルギー不足に。
⑤ 寝袋の“耐寒温度”を誤解する
→ 「快適温度」ではなく「下限温度」を見るのが正解。
■ ③ 安全に楽しむための装備チェック
✔ 防寒3点セットを必ず持つ
- ダウン
- ニット帽
- ネックウォーマー
首・頭・手首が温まると、体温低下を防げます。
✔ マットは“厚め”が必須
地面からの冷えが最強の敵。
マットが薄いと、寝袋が高級でも体温を奪われます。
✔ 湯たんぽ・カイロは効果大
寝る1時間前に寝袋内を温めると寝つきが良くなる。
■ ④ 食べ物・飲み物にも工夫を
冬キャンプでは食事が防災行動の一部になります。
- 温かい汁物を必ず1品
- 炭水化物(ご飯・麺)でエネルギー確保
- コーヒーやお茶は取りすぎ注意(利尿作用)
- 常温のスポーツ飲料も準備
体温を上げる食事は事故予防に直結します。
■ ⑤ 冬キャンプで“命を守る行動”
防災士として絶対に伝えたいことがあります。
✔ 「寒い」と思ったらすぐに対策する
寒さは我慢すると一気に悪化します。
✔ 天気予報は“風”を見る
風速5mを超えると、体感温度は一気に下がります。
✔ 体調が悪い時は撤収する
冬キャンプは撤退判断が命を守ります。
■ まとめ
冬キャンプは魅力が多い一方、
低体温症・焚き火事故・天候急変などリスクも大きい季節です。
- 装備を整える
- 食事で体を温める
- 風と気温を常にチェック
- 無理をしない
これだけで、冬キャンプは“安全で最高の思い出”になります。
冬の自然は美しい。
だからこそ、防災の視点を持って楽しんでください。

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