ドローンは、
災害対応・インフラ点検・警備防犯・広報・教育など、
現場の意思決定を一気に速くするツールとして
自治体・官公庁・企業に定着しつつあります。
一方で、
社会実装が進むほど
事故・逸脱・情報管理といったリスクも増大し、
「飛ばせる」だけでは済まされない時代に入りました。
2025年12月の制度変更により、
今後は
資格・機体・運用体制を一体で説明できるか
が厳しく問われます。
■① 2025年12月、制度は大きく変わった
2025年12月18日、
国土交通省により
カテゴリーⅡ飛行に関する
許可・承認の審査要領が改正されました。
この改正により、
従来、簡略化の根拠とされてきた
・ホームページ掲載無人航空機
・民間技能認証(民間資格)による省略運用
は廃止されています。
これからは
「慣例」や「実績」ではなく、
制度に基づいた説明力が必須となりました。
■② 「資格だけ」では飛ばせない時代へ
今後求められるのは、
国家資格を取得しているかどうか
だけではありません。
重要なのは、
次の3点をセットで整備できているかです。
・国家資格(無人航空機操縦者技能証明)
・機体側の安全性(型式認証・機体認証等)
・標準化された運用(手順・訓練・記録)
「なぜ安全と言えるのか」
を第三者に説明できる体制が
組織として求められます。
■③ 国家資格(一等・二等)の位置づけ
国家資格は
あくまで「操縦者の能力証明」です。
一等・二等ともに、
・飛行リスクの理解
・緊急時対応
・法令遵守
を担保するための制度ですが、
資格単体では
飛行の正当性は完結しません。
資格は
運用体制を支える「土台」
と考える必要があります。
■④ 機体登録・識別は運用の前提条件
日本では、
100g以上の無人航空機は
原則として国への登録が必要です。
・機体登録
・登録記号の表示
・リモートID機能の運用
これらは
飛行の入口条件であり、
未対応のままでは
現場で飛ばせないだけでなく、
組織の統制不備として評価されます。
■⑤ 許可・承認申請はDIPS2.0が基本
飛行許可・承認申請は、
オンライン(DIPS2.0)が原則です。
申請から
・補正対応
・許可書管理
・履歴確認
までを
電子的に一元管理することが
前提となっています。
2025年12月改正以降は、
申請の考え方そのものが
「制度一本化」の方向に寄っており、
属人的運用は通用しにくくなっています。
■⑥ 自治体・官公庁に求められる視点
自治体や官公庁では、
災害対応・広報・点検など
多様な目的での運用が想定されます。
そのため、
・誰が操縦するのか
・どの機体を使うのか
・どのルールで飛ばすのか
・記録は誰が管理するのか
を事前に整理し、
説明責任を果たせる体制が不可欠です。
■⑦ 企業運用で問われるリスク管理
企業においては、
事故時の責任や
情報管理リスクが
直接経営に影響します。
・社内マニュアルの整備
・定期訓練の実施
・飛行記録・点検記録の保存
・委託時の責任分界
これらを
国家資格を軸に
体系化することが重要です。
■⑧ まとめ|「取得して終わり」にしない
これからのドローン運用は、
・国家資格
・機体の安全性
・標準化された運用
をセットで整え、
「安全と言える理由」を
説明できるかがすべてです。
資格取得はゴールではなく、
組織としての
防災力・業務継続力を高める
スタートラインです。
制度を正しく理解し、
実運用まで落とし込める体制づくりが、
これからの防災×ドローンの鍵となります。

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