ドローンは
災害対応・被害確認・インフラ点検など、
防災分野で欠かせない存在になりつつあります。
しかし現場では、
「資格はあるのに飛ばせない」
「直前でストップがかかる」
というケースが少なくありません。
原因の多くは、
登録・識別・申請という
運用の前提条件が整っていないことです。
■① 機体登録は原則必須(100g以上)
日本では、
100g以上の無人航空機は
原則として国への登録が義務付けられています。
登録が必要な理由は明確です。
・機体の所有者を明確にする
・事故や逸脱時の追跡を可能にする
・組織としての管理責任を示す
登録をしていない機体は、
原則として飛行できません。
■② 登録記号の表示と識別の重要性
登録後は、
機体への登録記号表示が必要です。
これは単なる形式ではなく、
現場での識別・説明責任に直結します。
・どの組織の機体か
・管理されている機体か
・違法飛行ではないか
第三者から見て
即座に判断できる状態が求められます。
■③ リモートIDは「原則運用」が前提
現在の制度では、
原則としてリモートID機能の運用が
前提条件となっています。
リモートIDは、
飛行中の機体情報を
周囲や管理側が把握するための仕組みです。
・飛行の透明性
・不審機体との区別
・事故時の迅速な対応
防災用途であっても
例外ではありません。
■④ 登録不備は「統制不良」と見なされる
登録・識別が不十分な状態は、
単なる手続き漏れでは済みません。
・現場で飛ばせない
・説明責任を果たせない
・組織としての統制不備と判断される
特に自治体・官公庁・企業では、
信頼性そのものに影響します。
■⑤ 飛行許可・承認申請はDIPS2.0が基本
現在、
飛行許可・承認申請は
オンライン(DIPS2.0)が原則です。
申請から運用まで、
すべて電子的に管理されます。
・申請
・補正対応
・許可書の発行
・履歴管理
紙や属人的な管理は
通用しなくなっています。
■⑥ 2025年12月改正で申請は「一本化」へ
2025年12月の制度改正により、
申請の考え方や入力項目は
「制度一本化」の方向に進んでいます。
これにより、
・民間資格による簡略化
・慣例的な申請
・曖昧な運用説明
は認められにくくなっています。
■⑦ 防災運用ほど「事前整備」が重要
災害時は、
時間も余裕もありません。
その場で
登録や申請を確認している余裕はなく、
事前に整っているかどうかが
すべてを左右します。
・機体登録済み
・識別表示済み
・申請手順を理解している
これが
即応力につながります。
■⑧ まとめ|飛ばす前に「制度」を整える
防災×ドローンでは、
操縦技術以前に
・登録
・識別
・申請
という制度面の整備が
絶対条件です。
これらが整っていなければ、
どれだけ優れた機体や人材がいても
現場では使えません。
「いざという時に確実に飛ばせる」
そのための準備こそが、
本当の防災力です。

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