災害時、情報があっても「読めない・分からない」ことで行動が遅れる人が必ず出ます。被災地での支援経験から強く感じたのは、日本語が読めない人だけでなく、高齢者や子どもにとっても、文字情報は大きな壁になるという現実でした。多言語・多文化対応の防災ピクトステッカーが、なぜ現場で役立ったのかを整理します。
■① 災害時は「日本語前提」が通用しない
避難所には外国人、観光客、技能実習生など、さまざまな背景の人が集まります。現場では、日本語だけの掲示では伝わらず、行動が止まってしまう場面が多くありました。
■② 文字より「一目で分かる」ことが重要
混乱時は、長い説明文を読む余裕がありません。被災地では、トイレ・水・出口・危険エリアなどを示すピクトグラムが、最も早く理解されていました。
■③ 子ども・高齢者にも直感的に伝わる
文字が読めても、理解に時間がかかる人は少なくありません。現場では、絵や記号で示された案内ほど、年齢を問わず行動につながっていました。
■④ 聴覚障がい・音声案内不能時の代替手段
停電や騒音で音声案内が機能しない場面もあります。被災地では、視覚情報だけで完結する案内が、最後まで頼りになっていました。
■⑤ 現場で即席の掲示を作れる強み
防災ピクトステッカーは、壁・床・机などにすぐ貼れます。現場では、状況に応じて掲示を増やせたことで、誘導や動線整理が格段に楽になっていました。
■⑥ 文化の違いによる誤解を減らせる
靴を脱ぐ場所、立ち入り禁止区域、配給の並び方など、文化差による誤解はトラブルの原因になります。ピクトグラムは、説明なしでも共通理解を作れました。
■⑦ 個人・家庭でも使える
避難所だけでなく、在宅避難や地域の集会所でも役立ちます。被災地では、家庭内で貼り出して行動ルールを共有していた例もありました。
■⑧ ピクトステッカーは「伝達力を補強する備え」
多言語・多文化対応の防災ピクトステッカーは、目立たない存在です。被災地で学んだのは、言葉に頼らず伝えられる環境を整えた場所ほど、混乱が少なく安全が保たれていたという事実でした。

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