防災訓練や実災害の避難で、
見落とされがちなのがベビーカー・乳幼児の移動です。
「大人が抱けば大丈夫」という想定は、
現場では簡単に崩れます。
■① なぜ乳幼児の移動で混乱が起きるのか
主な要因は、
・段差・階段が多い
・ベビーカーが通れない幅
・抱っこによる支援者の疲労
・泣き声や不安で動きが止まる
訓練では“静かな乳幼児”を想定しがちですが、
実際はそうなりません。
■② 被災地で実際に起きたケース
被災地では、
・階段でベビーカーを持ち上げられず停止
・抱っこを続けて支援者が転倒
・泣き止まず避難列が分断
・荷物が多く両手が使えない
「善意の抱っこ」が、
二次的な事故を招く場面を何度も見ました。
■③ 訓練で再現されにくい盲点
多くの訓練では、
・段差を使わない
・短時間で終了
・泣き声や不安要素を入れない
このため、
実災害特有のストレスが抜け落ちます。
■④ 最低限押さえる移動支援の基本
現場経験から重要なのは、
・ベビーカーは「使える区間/使えない区間」を分ける
・抱っこは短距離・交代前提
・荷物を減らす判断を事前に決める
・泣くことを前提に動線を確保
無理に急がせる判断は逆効果です。
■⑤ 訓練に取り入れる具体策
防災訓練では、
・実際の階段・段差を通る
・ベビーカー役を設定する
・抱っこ役を交代制にする
・途中で「泣いて動けない想定」を入れる
現実を入れるほど、
本番での混乱は減ります。
■⑥ まとめ:乳幼児避難は“体力設計”が鍵
乳幼児の避難は、
優しさより体力と継続性が問われます。
被災地で痛感したのは、
「続けられる動き方」を決めておくことでした。

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