「いざ出発しようとしたら、エンジンがかからない」
このトラブルは日常の不便にとどまりません。災害時や緊急時に起これば、命に直結する“防災リスク”になります。車は避難手段・情報収集・物資運搬の要です。だからこそ、車のバッテリー管理は立派な防災対策と言えます。
■① バッテリー上がりは「予兆のある災害」
バッテリー上がりは突然起きるように感じますが、多くの場合は前兆があります。
・セルモーターの回りが弱い
・ヘッドライトが暗い、安定しない
・パワーウインドウの動きが鈍い
これらは、災害で言えば「小さな前震」のようなもの。見逃さずに行動できるかが被害を防ぐ分かれ目です。
■② 日常点検は“命を守る点検”になる
専門知識がなくても、できる点検はあります。
・バッテリー端子の緩みやサビ
・白い粉(硫酸鉛)の付着
・液量の不足(開放型)
・本体の膨張や液漏れ
特に寒い季節や季節の変わり目は要注意です。災害は悪条件のときに起きやすく、バッテリーも同じです。
■③ 交換時期を曖昧にしない
一般的なバッテリー寿命は2〜3年ですが、
・短距離走行が多い
・渋滞路中心
・夜間使用が多い
このような使い方では、想像以上に寿命が縮みます。
「いつ交換したか分からない」は、防災的に危険な状態です。
■④ 短距離走行は“静かな放電”
短距離移動ばかりだと、走行中に十分な充電が行われません。
おすすめなのは、
週1回・20〜30分の連続走行。
これは防災で言う「定期訓練」と同じで、バッテリーの体力維持につながります。
■⑤ 災害時に多発する“動かない車”
大雪、台風、地震の直後に多いのが、
「車が動かない」
「避難したくてもエンジンがかからない」
というケースです。
これはバッテリー管理不足が原因であることも少なくありません。
避難所に行けない、家族を迎えに行けない――
それは情報不足以上に深刻な防災リスクです。
■⑥ サルフェーションは“見えない劣化”
バッテリー内部に硫酸鉛が付着する「サルフェーション」は、性能低下の大きな原因です。
パルス充電器を使えば、この劣化を緩和できる場合があります。
災害備蓄と同様、道具を持っているだけで防げるリスクもあります。
■⑦ 防災視点で見た「悪習慣」
次の使い方は、防災上も危険です。
・短距離走行のみ
・たまにしか車を使わない
・電装品を多く装着
・夜間・雨天のみ使用
「動くはず」という思い込みが、一番の落とし穴です。
■⑧ 車バッテリーは“動く防災インフラ”
車は、
・移動手段
・電源
・情報拠点
にもなります。その心臓部がバッテリーです。
日頃の点検、走行習慣の見直し、充電の工夫。
これらはすべて、「命を守る防災行動」です。
災害は選べませんが、備えは選べます。
今日のひと手間が、いざという時の大きな差になります。

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