近年の災害は、
以前とは比べものにならないほど激しく、大きく、突然です。
その背景にあるのが 地球温暖化(気候変動)。
今はもう “環境問題” ではなく、
日常生活に直結する“防災問題” です。
今回は、防災士として
“温暖化によって何が起きているのか”
“家庭で何を備えるべきか”
を分かりやすくまとめました。
■ ① 温暖化で確実に増えている災害
地球温暖化が原因で、
日本の災害は次のように変わっています。
✔ 豪雨の頻度と強度の爆増
“1時間100mm以上”の雨が年々増加。
今までの避難判断では遅いケースが多い。
✔ 台風が巨大化・長寿命化
海水温上昇でエネルギーが増え、
勢力が強いまま上陸する台風が増加。
✔ 熱中症の重症化
“気温35℃”が当たり前に。
災害級の暑さによる搬送件数は毎年最多更新。
✔ 突発的な豪雨・線状降水帯
毎年どこかで発生し、
自治体の予測を超えるケースも多い。
✔ 冬の豪雪も極端化
温暖化=雪が減るわけではなく、
寒暖差の拡大で“ドカ雪”が増える。
つまり、
温暖化=災害リスクの増幅装置 です。
■ ② 温暖化の時代に“家庭が備えるべきもの”
温暖化によって災害が激しくなる時代では、
従来の防災準備だけでは不十分です。
家庭で絶対に備えておきたいポイントがこちら。
● 暑さ・停電に強い備え
温暖化で最も増えているのが「猛暑×停電」。
- モバイルバッテリー(大容量)
- ポータブル扇風機
- 断熱カーテン
- 保冷剤を多めにストック
- 冷感タオル
- 車で避難する際の“熱中症セット”
停電中の熱中症は想像以上に危険。
夏の備蓄は最優先です。
● 豪雨・水害への備え(最重要)
温暖化で最も重大なリスク。
- 浸水に備えた2階避難計画
- 水の備蓄(最低3日、理想は7日)
- 簡易トイレ(断水リスク)
- 土嚢・水のう
- 貴重品の2階保管
- マイタイムライン(避難計画)
水害は逃げ遅れが命取りに。
平地や河川近くの家庭は特に重要です。
● 台風の大型化に備える
勢力の強い台風が増えているため、
- 飛散防止フィルム
- 飛びやすい物の固定
- 懐中電灯(停電対策)
- カセットコンロ(停電時の調理用)
- 車のガソリン常に半分以上
“上陸時に暴風が衰えない”時代です。
● 冬の“極端な寒さ・大雪”にも備える
温暖化=冬が安全ではありません。
- カイロのまとめ買い
- 毛布・防寒シート
- 車にスコップ・牽引ロープ
- 断水に備えて浴槽に水をためる習慣
寒暖差が極端になっているため、冬災害も増えています。
■ ③ 温暖化の時代に必要なのは“事前避難”
気候変動による災害は予測が難しく、
発生後に逃げるのでは遅いケースが多い。
✔ 豪雨 → 雨が降り始める前に避難
✔ 台風 → 上陸前日までに準備
✔ 熱中症 → 気温35℃以上の日は無理をしない
「異常気象は当たり前」という前提で行動すると、
生存率が大きく上がります。
■ ④ 防災士が勧める“最強の情報源”
温暖化の時代こそ、
“正しい情報の早い入手”が命を守る鍵。
✔ キキクル(危険度分布)
✔ 福岡県防災アプリ「まもるくん」
✔ 河川水位情報
✔ レーダーアプリ(高解像度降水ナウキャスト)
✔ 避難情報メール
スマホで“命を守る行動”が大きく変わります。
■ ⑤ まとめ:温暖化は“未来の話”ではなく“今日の防災”
温暖化は環境問題ではなく、
家庭の防災に直結する“生活リスク”です。
だからこそ、家庭に必要なのは、
- 猛暑の停電対策
- 豪雨・水害への早期避難
- 大型台風への備え
- 極端な寒さと大雪対策
- 最新情報の確実な入手
温暖化で災害は確実に増えます。
しかし、備えれば被害は確実に減らせます。
“温暖化×防災の時代”を生きる私たちが、
自分と家族を守る知識として必ず持っておくべき内容です。

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