冬は気温が低く、
● 窓を閉め切る
● 換気をしない
● 暖房器具を長時間連続使用
といった状況が増えるため、
一酸化炭素中毒（CO中毒）や酸欠事故が急増 します。
特に
● 石油ストーブ
● ガスストーブ
● 車中泊
● キャンプ（テント内）
● キャンピングカー
などでは、“ほんの少しの換気不足” が命に関わります。
防災士として、冬に起こりやすい換気不足事故と
家庭・車・屋外での安全対策を解説します。
■① 冬に換気不足が増える理由
●① 寒さで窓を閉め切る
少しも開けたくない気温が続くため、
「自然換気」がゼロになる。
●② 暖房器具の使用時間が長い
室内の酸素がゆっくり消費され、
換気が追いつかない。
●③ キャンプや車内で“締め切り暖房”をする
冬キャンプ・車中泊で毎年死亡例が出ている。
●④ 加湿器による“空気のよどみ”
湿度が高いと換気を忘れがち。
■② 冬に多い“換気不足事故のパターン”
① 一酸化炭素（CO）中毒
ガスストーブ・石油ストーブ・炭火が不完全燃焼を起こすと発生。
症状は以下の順番で現れる：
● 頭痛
● 吐き気
● 意識障害
● 最悪の場合は死亡
特にテント内・車内は短時間で危険レベルへ。
② 酸欠
狭い部屋・密室で火を使うと、
酸素が静かに奪われていく。
気づかないうちに
● 眠気
● めまい
● 判断力低下
が起こり、行動できなくなる。
③ 暖房器具の不完全燃焼
● 給排気口のふさぎ
● 古いストーブ
● 換気ゼロ
が原因で起きる。
■③ 冬に絶対やってはいけないこと
●① 石油ストーブを“密閉した部屋”で使う
最低でも1時間に1回換気が必要。
●② キャンプでテント内調理
テント内の炭火・ストーブは命取り。
一酸化炭素は無色無臭で気づけない。
●③ 車内でエンジンかけっぱなしで寝る
吹雪のとき
● マフラーが雪で埋まり
→ COが車内に逆流し死亡
という事例が毎年発生。
●④ ガスコンロを長時間つけたまま調理
料理中は必ず換気扇を回す。
■④ 今すぐできる換気対策
●① 1時間に1回、1〜2分でいいので窓を開ける
寒くても“短時間換気”なら室温は大きく下がらない。
●② ストーブ付近の空気の流れを確保
カーテンや家具でふさがない。
●③ 加湿器・空気清浄機をつける時も換気を忘れない
湿気があると換気を忘れやすい。
●④ CO警報器の設置
炭火・石油ストーブを使う家庭は必須。
●⑤ 車中泊では「換気口を開けて、外を常に確認」
雪で排気口が埋まると一瞬で危険になる。
■⑤ 冬キャンプ・車中泊での“命を守るルール”
● テント内でストーブを使わない
（メーカーが“使用可能”と言っていても危険）
● 炭火・薪ストーブは屋外で
COは無臭で気づけない。
● 寝る前に必ず火を完全消火
暖を取るための“つけっぱなし”は死亡事故の原因。
● 車内暖房は必ず排気口の確認
雪・落ち葉で詰まると逆流。
■⑥ 換気不足のチェックリスト（保存版）
- □ 1時間に1回換気
- □ 暖房器具の周囲を塞がない
- □ 加湿器使用中も換気
- □ CO警報器を設置
- □ 車中泊は排気口チェック
- □ テント内では火器を使わない
■まとめ
冬は“換気不足による事故”が最も起こりやすい季節。
● 一酸化炭素中毒
● 酸欠
● 不完全燃焼火災
● 車内でのCO逆流
これらはすべて、換気をするだけで防げる事故です。
暖房をつけても、寒くても、
“少し窓を開ける習慣” が命を守ります。
冬の防災は、「換気がすべての基本」です。
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